|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
蜻蛉日記原文全集「そのころほひすぎてぞ」 |
著作名:
古典愛好家
6,664 views |
蜻蛉日記
そのころほひすぎてぞ
そのころほひすぎてぞ、例の宮にわたり給へるに、まゐりたれば、去年(こぞ)も見しに花おもしろかりき。すすきむらむらしげりて、いとほそやかに見えければ、
「これ掘りわかたせ給はば、すこし給はらむ」
ときこえおきてしを、ほどへて川原へものするに、もろともなれば
「これぞ、かの宮かし」
などいひて、人をいる。
「「まゐらんとするにをりなき。類のあればなん。一日とり申しすすききこえて」
とさぶらはん人にいへ」
とさぶらはん人にいへ」
とて、ひきすぎぬ。はかなき祓(はらへ)なればほどなう帰りたるに、
「宮よりすすき」
といへば、見れば長櫃(ながびつ)といふものにうるわしう掘りたてて、青き色紙(しきし)をむすびつけたり。見れば、かくぞ
ほにいでばみちゆく人もまねくべき やどのすすきをほるがわりなき
いとをかしうも。この御かへりはいかが、わするるほど思ひやれば、かくてもありなん。されどさきざきも いかがとぞおぼえたるかし。
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
蜻蛉日記原文全集「年かへりてなでふこともなし」
>
蜻蛉日記原文全集「春うちすぎて夏ごろ」
>
平家物語原文全集「殿上闇討 6」
>
枕草子 原文全集「円融院の御はてのとし」
>
蜻蛉日記原文全集「かくて八月になりぬ」
>
枕草子 原文全集「関白殿、黒戸より」
>
枕草子 原文全集「職の御曹司におはしますころ、西の廂にて」其の一
>
最近見たテキスト
蜻蛉日記原文全集「そのころほひすぎてぞ」
10分前以内
|
>
|
デイリーランキング
注目テキスト