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二宮尊徳の農業にかけた思い |
著作名:
zed
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二宮尊徳
みなさんは二宮金治郎をご存知でしょうか。薪を背負いながら本を読む姿の銅像を目にされた方も多いのではないでしょうか。昔はこの姿こそが勤勉の証として教育の現場でもよく目にしましたが、最近は「幼い子どもに薪を背負わせて勉強をさせるとは何事か!」なんて声もあるようですが。
さて余談はこのあたりまでにしておいて、この二宮金治郎は成人したあとに二宮尊徳と名乗ります。二宮尊徳は農業の指導者として幕府や諸藩に重用されるなど、日本の農業思想に大きく貢献した人物でした。
二宮尊徳の農業思想
二宮尊徳によると、農業とは自然の営みである「天道」と、それに働きかける「人道」が組み合わさって達成ができるということでした。天道とは、日照時間や雨量、天候のように普遍的な自然の営みのことを、そして人道とは草を刈り、苗を植え、収穫をするといった人の行動を指しています。
自然の営みに人の手が加わって初めて農業は達成できる。自然の営みがなければ農業ができないのはもちろん、仮に人が手を加えなければその田畑は荒廃してしまうので、毎日勤勉に働くことが大切だと唱えたのです。
この考え方は農業に対するものだけにとどまらず、人々は倹約につとめ人へ譲ってあげるという精神(これを「推譲と言います。)を持ち、自らの経済力に応じた生活設計を立てる分度を行うことで、生活を安定させる努力をしなければならないと訴えます。このようにして農業に誇りを持たせようとし、士農工商の身分制度で上から2番めの身分を持つにもかかわらず、生活が困窮していた農民に活気を取り戻そうと注力したのです。
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