更新日時:
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国際連盟とは ~十四ヵ条の平和原則とその欠陥~ |
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著作名:
John Smith
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1914年から1918年にかけて、ヨーロッパを主戦場とする第一次世界大戦が起きました。
この大戦によってヨーロッパは甚大な被害をうけたため、これを教訓に国際機関を設立しようという考えが生まれました。
第一次世界大戦末期、第28代アメリカ合衆国大統領ウッドロー=ウィルソンが14ヵ条の平和原則を打ち出しました。その内容は以下のようなものでした。
この平和原則は、大戦後の講和会議でアメリカの中心的な主張となりました。
1919年、フランスで調印されたヴェルサイユ条約により、第一次世界大戦は終結しました。
この条約の中に、国際連盟の規定が盛り込まれ、国際機関として成立しました。
国際連盟の目的は、第一次世界大戦のような戦争を起こさせないためでした。そのため、国際連盟の規約の第1条には、「国際協力の促進」、「各国間の平和安寧の完成」が、第8条には「軍備縮小」が掲げられました。
こうして世界平和の目的を掲げて成立した国際連盟でしたが、構造的に様々な欠陥がありました。
アメリカ合衆国大統領の提唱によって成立されたにもかかわらず、国際連盟にはアメリカ合衆国を始めソ連も不参加でした。こうした状況の中、日本、ドイツ、イタリアが次々に脱退し、国際連盟は次第に影響力を失います。
国際連盟は総会や理事会によって課題が話し合われていましたが、この議題解決の手段が全会一致でした。そのため一カ国でも賛成しない国があると、議決ができないという状況になりました。
国際連盟は様々な問題に対し、武力解決を図るための軍事力を持っていませんでした。常設の国際連盟軍がなかったため、軍事制裁ができず、制裁は非軍事的措置に限られました。
このように、国際連盟はさまざまな不備を抱えたまま組織され、結果として第二次世界大戦を防ぐことができませんでした。
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