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「おざなり」と「なおざり」の意味とその違い
著作名: 春樹
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似たような言い回しをするけれど、実は意味が違う。そんな言葉にフォーカスをして連載していきます。第2回目はおざなりなおざりについてみていきましょう。どちらも「いい加減」という意味をもつ似た言葉ですが、使うシチュエーションが微妙に異なります。



「おざなり」

「おざなり」にはてきとーな対応をするという意味があります。「おざなり」とは、いい加減な対応や言動をすることや、その様子を表す言葉です。漢字では「御座形」や「御座成り」と書きます。この「御座」とは、お座敷遊びのことで、芸者たちが客によって扱いを変えたり、表面的に形ばかりを取りつくろおうとしたりする言動を指す言葉です。

例えば、「おざなりな仕事をする」「おざなりな返事をする」などのように使います。

例えば部屋の掃除をたのまれたのに、掃除をしたはいいものの、「ものすごくいい加減にてきとーにやっていた」というときには「おざなり」です。適当であっても一応やっているというのがポイントです。

「なおざり」

一方で「なおざり」には、成り行きにまかせるままで、いい加減にほっておくという意味があります。この、「ほっておく」というのがポイントです。

「なおざり」とは、いい加減にして放っておくことや、真剣でないことを表す言葉です。漢字では「等閑」と書きます。「等閑」は「とうかん」と読むこともできます。「なおざり」は、「直(猶)去り」という言葉から生まれたと言われています。「直・猶(なお)」とは、「そのままの状態」という意味。「去り」は「何もせずに放っておく」「去っていく」という意味です。

例えば、「勉強をなおざりにする」「彼の話をなおざりにする」などのように使います。



さっきの掃除の例でいくと、掃除をたのまれたのにもかかわらず、「ほったらかしにして何もやっていない」というときは「なおざり」です。

2つの異なる点

いい加減にその場を取り繕うという意味では「おざなり」を、成り行きにまかせるままで、いい加減なままほっておくというときは「なおざり」を使います。同じ適当であっても、おざなりの方がまだ何かやる気を見せている気がします。

「おざなり」にすますことはできても「なおざり」にすますことはできないのです。


両者の違いを覚えるコツは、「おざなり」はいい加減でも何らかの行動をするのに対し、「なおざり」はほとんど何もしないという点です。

「おざなり」の特徴:

いい加減な対応や言動をすること
表面的に形ばかりを取りつくろおうとする
芸者たちが客によって扱いを変えるお座敷遊びの要素が含まれる
例:「おざなりな仕事をする」「おざなりな返事をする」

「なおざり」の特徴:

いい加減にして放っておくこと
真剣でない状態を表す
「直・猶(なお)」とは「そのままの状態」を意味し、「去り」は「何もせずに放っておく」「去っていく」を意味する
例:「勉強をなおざりにする」「彼の話をなおざりにする」

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