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内村鑑三という生き方 |
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著作名:
zed
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明治時代になると、江戸時代に禁止されていたキリスト教が解禁されます。日本に入ってきたのはプロテスタントの教えでした。プロテスタントとは、カルヴァンやルターが説いた、それまでとは違った新しい角度からみたキリスト教の派でしたね。
このプロテスタントの教えに敏感に反応したのは、新島襄、植村正久、新渡戸稲造といった、反政府の立場をとる武士の師弟たちでした。
内村鑑三は群馬の武士の家庭に生まれ育ちました。儒教や武士道をメインに教育を受けていましたが、北海道大学の前身である札幌農学校にてキリスト教の教えに触れたことから、キリスト教信者となります。内村鑑三は、キリスト教の教え、そして人道的な視点にたって時流を批判するという新しいタイプの思想家でした。
足尾銅山鉱毒事件が起こった際には、事件を起こした会社を新聞上で批判、日露戦争時には世論が開戦を求める中で、「神が私たちに命じたのは絶対的な平和であって、人を殺しあうことではない。どのような場合であっても人は殺しあってはならない。私は日露戦争を批判しているのではなく、すべての戦争に反対なのだ」という非戦論を説きました。
日本史の授業では、不敬事件という項目で内村鑑三を学ぶことがほとんどだと思います。
不敬事件とは、内村鑑三が学校の講師をしていたときに、明治天皇に対しての礼拝を拒否したことで、講師の立場を負われてしまったという事件です。内村鑑三にとって神とはキリストであり、天皇を神として敬うことができなかったのでしょう。
このように、彼には少し生きにくい時代であったのかもしれません。
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