「月の顔にむら雲のかかりて、少し暗がりゆきけれ」の現代語訳・口語訳・意味・品詞分解
原文
さやけき影を、
まばゆく思し召しつるほどに、月の顔にむら雲のかかりて、少し暗がりゆきければ...
現代語訳・口語訳・意味
明るくてはっきりしている月の光をまぶしくお思いになっている間に、
月にむら雲がかかって、少し暗くなっていったので...
品詞分解
| 単語 | 品詞 |
| 月 | 名詞 |
| の | 格助詞 |
| 顔 | 名詞 |
| に | 格助詞 |
| むら雲 | 名詞 |
| の | 格助詞 |
| かかり | ラ行四段活用「かかる」の連用形 |
| て、 | 接続助詞 |
| 少し | 副詞 |
| 暗がりゆき | カ行四段活用「くらがりゆくの」連用形 |
| けれ | 過去の助動詞「けり」の已然形 |
主な出典
【大鏡「花山院の出家」】
さやけき影を、まばゆく思し召しつるほどに、月の顔にむら雲のかかりて、少し暗がりゆきければ、「わが出家は成就するなりけり。」と仰せられて、歩み出でさせ給ふほどに、弘徽殿の女御の御文の、日ごろ破り残して御身も放たず御覧じけるを思し召し出でて、「しばし。」とて、取りに入りおはしましけるほどぞかし、粟田殿の、「いかにかくは思し召しならせおはしましぬるぞ。ただ今過ぎば、おのづから障りも出でまうで来なむ。」と、そら泣きし給ひけるは。