ユグノー戦争の始まり
対立が深まっていた新旧両教徒間ですが、1562年、礼拝をしていたユグノーを、ギーズ家の家臣が虐殺するという事件が起こります。(ヴァシーの虐殺)
その結果、フランス全土でカトリックとユグノーによる戦争が勃発します。これを
ユグノー戦争といいます。
戦争はその後新旧両勢力共に一進一退を繰り返します。
戦いが続く中、1572年には、新旧の融和を見越して新教のブルボン家アンリと、カトリックのシャルル9世の妹マルグリッドが結婚式を行います。祝賀には沢山の有力ユグノーたちが参列していました。
この結婚式に集まったユグノーたちを、ギーズ公などのカトリック勢力が急襲し、虐殺するという事件が起こります。
サン=バルテルミの虐殺です。
(サン=バルテルミの虐殺 フランソワ・デュボワ作)
この事件は一説には新旧の勢力争いの上で王権を強化しよう目論んだカトリーヌ=ド=メディシスの陰謀と言われています。
(虐殺跡を視察するカトリーヌを描いた作品『ある朝のルーヴル宮城門』 エドワール・ドゥバ・ポンサン 作)
この事件を機に、一時融和に向かうと思われた新旧教徒の争いは更に激しさを増すことになります。
ユグノー戦争は断続的に、開始から数えて40年近く続くことになります。