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18_80 西アジア・地中海世界の形成 / ローマ帝国

エピクテトスとは わかりやすい世界史用語1170

著者名: ピアソラ
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エピクテトスとは

エピクテトスは、古代ローマ時代の著名なギリシア人ストア派哲学者であり、彼の教えは主に倫理、自己管理、個人の自由に焦点を当てています。彼は紀元55年頃にヒエラポリス(現在のトルコのパムッカレ)で生まれ、奴隷としての生活を始めました。彼の主人であるエパフロディトスはネロ帝の秘書官であり、エピクテトスは彼の許可を得て哲学を学ぶことができました。特に、ストア派の哲学者ムソニウス・ルフスの影響を強く受けました。

エピクテトスは自由を得た後、ローマで約25年間哲学を教えましたが、ドミティアヌス帝によって追放され、その後ニコポリス(ギリシャ)に移住しました。そこで彼は自身の学校を設立し、死ぬまで教え続けました。

教えと哲学

エピクテトスの哲学は、主に以下の核心的な概念に基づいています。

自己管理と自由: 彼は、人間が自らの意志と選択によって行動する能力を強調しました。「我々がコントロールできるものとできないものを区別すること」が重要であり、自分自身の意見や欲望が唯一完全に所有できるものであると述べています。

外部事象への受容: エピクテトスは、外部の出来事や状況について心配せず、それらを受け入れることが重要だと考えました。「人々は起こる事柄によってではなく、それについての意見によって悩まされる」と述べ、この考え方はストア派哲学全体に共通するテーマです。

神との親和性: 彼は、人間が神と同じ理性的存在であり、そのため神との関係を重視しました。宇宙には秩序があり、それを理解することで人間はより良い生き方ができると信じていました。

主要な著作

エピクテトス自身は著作を残していませんが、彼の教えは弟子のアッリアノスによって記録されました。

影響

エピクテトスの思想は、多くの後世の思想家や政治家に影響を与えました。特にローマ皇帝マルクス・アウレリウスは彼の教えから多くを学び、『自省録』の中でエピクテトスへの言及があります。
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『世界史B 用語集』 山川出版社

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