前回のダイジェスト
前回は下向きに凸な2次関数のグラフにおけるyの最大最小値について説明をしました。
今回は上向きに凸な2次関数のおける最大最小値についてです。
早速、問題を一緒に解きながら説明していきましょう。
次の問題を一緒に解いてみましょう。
…①のグラフにおいて
1:-1≦x≦0
2:0≦x≦2
3:2≦x
の場合のそれぞれのyの最大最小値を求めなさい、という問題です。
まず、①の式を変形して、グラフを描いてみましょう。
ですので、①は(1,3)を頂点とする上に凸のグラフを描きます。
それでは1から順にみていきましょう。
■1:-1≦x≦0 のとき
グラフから、x=-1のときにy=-1、x=0のときにy=2となりますので、yの
最大値は2(x=0)、
最小値は-1(x=-1) が答えです。
■2:0≦x≦2
グラフからx=0、2のときにy=2、x=1のときにy=3となります。
下に凸の2次関数のグラフと同じように、
この範囲ではx=ー1のときにとるy=3が最大となっています。ここに注意ですね。
xが最大値のときにとるyの値が最大とはなりませんので気をつけてください。
■3:2≦x のとき
グラフよりx=2のときにy=2となります。
このグラフは2≦xの範囲において、xが増加するにつれてyの値は減少するグラフですが、xの上限が与えられていないので今回の問題でのyの最小値は求められません。ですので、最小値はなしとなります。
最大値2(x=2)、
最小値なしが答えです。
まとめ
以上2回にわたってみてきたように、2次関数y=f(x)のグラフが下向きに凸の場合と、上向きに凸の場合とで、その解き方が少し変わってくることに留意しておきましょう。