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『春夜宴桃李園序』現代語訳・書き下し文と解説
著作名: 走るメロス
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現代語訳(口語訳)

そもそも天地は万物を迎え入れる宿(のようなもの)であり、時の流れは永遠の旅人(のようなもの)です。
そしてはかない人生は夢のよう(に短いもの)であり、喜び楽しむ時間はどれほどあるのでしょうか。
昔の人はロウソクに火を灯して夜中まで遊んだ(といいます)が、もっともなことです。
まして春の陽気が霞たなびく春景色で私のことを招き、造物主が文章を書く才能を私に授けてくださったのですから(、なおさら人生を楽しむべきなのです。)



桃や李の香りが芳しく香る庭園に集まって、兄弟親族と楽しい宴を催します。
優れた詩の才能をもつ弟たちは皆、(優れた詩人として知られる)謝恵連のようです。
ひとり私の詠む歌だけは、(謝惠連の兄である)謝靈運に及ばずに恥ずかしく思います。
静かに風情を褒め楽しむことはまだ終わることなく、高尚な話はますます清らかになっていきます。
立派な宴を開いて(桃李の)花の下に座り、盛んに盃をかわして、月を眺めながら酔います。
優れた詩ができなければ、どうして風流な思いを述べることができましょうか、いやできません。
もし詩ができなければ、罰として金谷園の故事にならって酒三杯を飲ませましょう。



解説

群季俊秀、皆爲恵連。吾人詠歌、独慚康楽。

「恵連」とは、詩の名人としてしられた「謝恵連」のことを指します。この謝恵連には、これまた優れた兄「謝霊運」(別名「謝康楽」)がいました。李白は、弟たちを謝恵連に、自らを謝康楽になぞらえて、「弟たちの詩は優れており謝恵連に例えることができるが、兄である自分の詩はそうでもなく、謝恵連の兄である謝康楽には及ばない」と自分を卑下して述べているのです。

罰依金谷酒数。

石崇という人物が、金谷の別荘で客を招いて宴会をした際に、詩を詠めない者は罰として、酒三杯を飲むこととした故事を引用しています。



単語・文法解説

逆旅旅人を泊める宿
過客旅人
浮生はかない人生
「況A」で「いわんやAをや」と詠みます。「況」は前の文章をうけて、「ましてAは当然のことである」と訳します
煙景霞たなびく春景色
大塊大きな塊が転じて「造物主」の意味
天倫親兄弟などの関係を指す
群季「多くの弟たち」の意味。単に「年少者」を指す場合も
幽賞静かに風情を楽しむこと
瓊筵立派な宴会
何伸雅懐「何Aセン」で「どうしてAするだろうか、いやしない」と反語を表す


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