|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
『春夜宴桃李園序』現代語訳・書き下し文と解説 |
著作名:
走るメロス
121,788 views |
現代語訳(口語訳)
そもそも天地は万物を迎え入れる宿(のようなもの)であり、時の流れは永遠の旅人(のようなもの)です。
そしてはかない人生は夢のよう(に短いもの)であり、喜び楽しむ時間はどれほどあるのでしょうか。
昔の人はロウソクに火を灯して夜中まで遊んだ(といいます)が、もっともなことです。
まして春の陽気が霞たなびく春景色で私のことを招き、造物主が文章を書く才能を私に授けてくださったのですから(、なおさら人生を楽しむべきなのです。)
桃や李の香りが芳しく香る庭園に集まって、兄弟親族と楽しい宴を催します。
優れた詩の才能をもつ弟たちは皆、(優れた詩人として知られる)謝恵連のようです。
ひとり私の詠む歌だけは、(謝惠連の兄である)謝靈運に及ばずに恥ずかしく思います。
静かに風情を褒め楽しむことはまだ終わることなく、高尚な話はますます清らかになっていきます。
立派な宴を開いて(桃李の)花の下に座り、盛んに盃をかわして、月を眺めながら酔います。
優れた詩ができなければ、どうして風流な思いを述べることができましょうか、いやできません。
もし詩ができなければ、罰として金谷園の故事にならって酒三杯を飲ませましょう。
解説
■群季俊秀、皆爲恵連。吾人詠歌、独慚康楽。
「恵連」とは、詩の名人としてしられた「謝恵連」のことを指します。この謝恵連には、これまた優れた兄「謝霊運」(別名「謝康楽」)がいました。李白は、弟たちを謝恵連に、自らを謝康楽になぞらえて、「弟たちの詩は優れており謝恵連に例えることができるが、兄である自分の詩はそうでもなく、謝恵連の兄である謝康楽には及ばない」と自分を卑下して述べているのです。
■罰依金谷酒数。
石崇という人物が、金谷の別荘で客を招いて宴会をした際に、詩を詠めない者は罰として、酒三杯を飲むこととした故事を引用しています。
単語・文法解説
逆旅 | 旅人を泊める宿 |
過客 | 旅人 |
浮生 | はかない人生 |
況 | 「況A」で「いわんやAをや」と詠みます。「況」は前の文章をうけて、「ましてAは当然のことである」と訳します |
煙景 | 霞たなびく春景色 |
大塊 | 大きな塊が転じて「造物主」の意味 |
天倫 | 親兄弟などの関係を指す |
群季 | 「多くの弟たち」の意味。単に「年少者」を指す場合も |
幽賞 | 静かに風情を楽しむこと |
瓊筵 | 立派な宴会 |
何伸雅懐 | 「何Aセン」で「どうしてAするだろうか、いやしない」と反語を表す |
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
論語 学而第一 11~12
>
『杜子春伝(数年、恩情甚篤〜)』書き下し文・現代語訳(口語訳)と解説
>
蒙求『紀昌貫虱』現代語訳・書き下し文と解説
>
史記『完璧帰趙(是に於いて王召見し〜)』現代語訳(口語訳)・書き下し文と解説
>
論語 学而第一 3~5
>
最近見たテキスト
『春夜宴桃李園序』現代語訳・書き下し文と解説
10分前以内
|
>
|
デイリーランキング