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世説新語『漱石枕流』書き下し文・現代語訳(口語訳)と解説
著作名: 走るメロス
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現代語訳(口語訳)

孫子荊は、若い時に隠居をしようと思っていました。
孫子荊は、王武子(と話をしていたときに)に、「石を枕にして、水の流れで口をすすぐ(ような生活をしたい)」とするべきところを誤って言うことには、
「石で口をすすいで水の流れを枕にする。」と。






王武子は、
「流れを枕に、石で口をすすぐことができるのか。」と。


孫子荊が言うことには、
「流れを枕にする理由は、(俗世の話で汚れた)耳を洗いたいからだ。石で口をすすぐ理由は、(俗世の食べ物で汚れた)口を磨くためだ」と。






単語・文法解説

欲隠「欲A」で「Aしたいと思う」と訳す。「隠」は「隠居する、俗世間から離れて住む」を意味する
当枕石漱流「当」は再読文字で「まさに〜すべし」と読み「当然~すべきだ」の意味
所以枕流「所以A」で「Aする理由」と訳す



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著者情報:走るメロスはこんな人

学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。



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