ヘレニズム時代とは
ヘレニズム時代は
アレクサンドロスの東方遠征(紀元前334)以降、紀元前30年プトレマイオス朝エジプトの滅亡までの300年間を指します。
アレクサンドロスの東方遠征により、西のギリシア文化と東のオリエントの文化が融合した結果、新しい社会、思想、文化を作り出しました。
なぜヘレニズムというのか?
ヘレニズムという名称は、ドイツの歴史家
ドロイゼン(1808~1884)が創りだした言葉です。
これはギリシア人たち自分たちを
ヘレネスと自称していたことと関係があります。
アレクサンドロスが32歳で急死すると、
ディアドコイという有力武将たちが後継者をめぐって争います。
その結果、アレクサンドロスの広大な帝国は4つに分裂しました。
・プトレマイオス朝エジプト(紀元前304~紀元前30)
・セレウコス朝シリア(紀元前312~紀元前63)
・アンティゴノス朝マケドニア(紀元前306~紀元前168)
これらの王朝に共通しているのは、全部
ギリシア系ということです。
つまり、オリエントの広大な地域が、この時代以降長期間にわたってギリシア系の王朝による支配を受けたのです。その結果、ギリシア文化が各地の文化と融合し、新しい文化が生まれました。
こうしてドロイゼンは、この時代をヘレネス(ギリシア人)にちなんで、ヘレニズム時代と呼ぶようになったのです。