|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
源氏物語 桐壺 その7 父帝悲しみの日々 |
著作名:
春樹
13,978 views |
あくまでもイメージを掴む参考にしてください。
はかなく日ごろ過ぎて、後のわざなどにもこまかにとぶらはせたまふ。
ほど経るままに、せむ方なう悲しう思さるるに、御方がたの御宿直なども絶えてしたまはず、ただ涙にひちて明かし暮らさせたまへば、見たてまつる人さへ露けき秋なり。
「亡きあとまで、人の胸あくまじかりける人の御おぼえかな」とぞ、弘徽殿などにはなほ許しなうのたまひける。一の宮を見たてまつらせたまふにも、若宮の御恋しさのみ思ほし出でつつ、親しき女房、御乳母などを遣はしつつ、ありさまを聞こし召す。
日が経つに連れて、帝はどうしようもない寂しさに苛まれていました。
他の女性を部屋によぶこともなくただ涙に明け暮れているので、見ている人までがしめっぽい気持ちになるような秋でした。
右大臣の娘、弘徽殿の女御(一の宮の母)などは「死んでもなお人の気を悪くさせるご寵愛ぶりね」と言って、相変わらず嫉妬していました。
帝は、一の宮と会うことがあっても、若宮の(二の宮)恋しさばかりを思い出してしまい、親しい女官や乳母などを更衣の実家に遣わせ、若宮の様子を報告させていたようです。
【源氏物語 原文】
はかなく日ごろ過ぎて、後のわざなどにもこまかにとぶらはせたまふ。
ほど経るままに、せむ方なう悲しう思さるるに、御方がたの御宿直なども絶えてしたまはず、ただ涙にひちて明かし暮らさせたまへば、見たてまつる人さへ露けき秋なり。
「亡きあとまで、人の胸あくまじかりける人の御おぼえかな」とぞ、弘徽殿などにはなほ許しなうのたまひける。一の宮を見たてまつらせたまふにも、若宮の御恋しさのみ思ほし出でつつ、親しき女房、御乳母などを遣はしつつ、ありさまを聞こし召す。
【現代語訳】
日が経つに連れて、帝はどうしようもない寂しさに苛まれていました。
他の女性を部屋によぶこともなくただ涙に明け暮れているので、見ている人までがしめっぽい気持ちになるような秋でした。
右大臣の娘、弘徽殿の女御(一の宮の母)などは「死んでもなお人の気を悪くさせるご寵愛ぶりね」と言って、相変わらず嫉妬していました。
帝は、一の宮と会うことがあっても、若宮の(二の宮)恋しさばかりを思い出してしまい、親しい女官や乳母などを更衣の実家に遣わせ、若宮の様子を報告させていたようです。
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
源氏物語 桐壺 その6 故御息所の葬送
>
源氏物語 桐壺 その8 靫負命婦の弔問1
>
竹取物語『帝の求婚(帝、にはかに〜)』のわかりやすい現代語訳と解説
>
高校古文『心なき身にもあはれは知られけり鴫立つ沢の秋の夕暮れ』訳・解説・品詞分解
>
高校古文『花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに』わかりやすい現代語訳・品詞分解
>
更級日記『物語・源氏の五十余巻』(はしるはしる、わづかに見つつ〜)の現代語訳と解説
>
高校古文『忘れ貝拾ひしもせじ白玉を恋ふるをだにも形見と思はむ』わかりやすい現代語訳と品詞分解
>
最近見たテキスト
源氏物語 桐壺 その7 父帝悲しみの日々
10分前以内
|
>
|
デイリーランキング
注目テキスト