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マトゥラーとは わかりやすい世界史用語819
著作名: ピアソラ
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マトゥラーとは

マトゥラーは、インドのウッタル・プラデーシュ州に位置する歴史的かつ宗教的に重要な都市です。この都市は、ヒンドゥー教の神クリシュナの生誕地として広く知られており、ヒンドゥー教徒にとって七つの聖地(サプタ・プリ)の一つとされています。

歴史と背景

マトゥラーの歴史は非常に古く、紀元前6世紀には既に重要な都市として存在していました。古代インドでは、マトゥラーは交易の中心地として栄え、多くのキャラバンルートが交差する地点に位置していました。クシャーナ朝の時代には、仏教とジャイナ教の重要な拠点としても知られていました。



宗教的意義

マトゥラーは、クリシュナ神の生誕地として特に有名です。クリシュナの生誕地とされるクリシュナ・ジャンマスタン寺院複合施設は、毎年多くの巡礼者が訪れる場所です。この寺院は、クリシュナが生まれたとされる地下牢の上に建てられています。また、マトゥラーはクリシュナ・ジャンマシュタミ祭りが盛大に祝われる場所でもあります。

文化と祭り

マトゥラーは、その豊かな文化遺産と多彩な祭りで知られています。特にホーリー祭りは、色とりどりの粉を投げ合うことで有名で、国内外から多くの観光客が訪れます。また、マトゥラーの料理も独特で、特に「ペダ」というミルクベースのスイーツが有名です。

マトゥラーの名所

マトゥラーには多くの観光名所があります。以下はその一部です:

クリシュナ・ジャンマスタン寺院複合施設:クリシュナの生誕地とされる場所で、ヒンドゥー教徒にとって非常に重要な巡礼地です。

ヴィシュラム・ガート:ヤムナー川沿いに位置するガートで、巡礼者が沐浴を行う場所です。

マトゥラー博物館:1874年に設立されたこの博物館は、古代インドの彫刻や遺物を展示しています。

今日のマトゥラーは、農業と工業の中心地としても知られています。主要な道路と鉄道の交差点に位置し、交通の要所となっています。また、いくつかの大学や教育機関があり、学術的な面でも重要な都市です。

マトゥラーは、その豊かな歴史と宗教的意義から、インドの文化遺産の中でも特に重要な位置を占めています。クリシュナの生誕地としての宗教的な重要性に加え、多くの歴史的建造物や文化的イベントが訪れる人々を魅了しています。マトゥラーは、古代から現代に至るまでの重要な文化的拠点です。

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