|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
世界史における語族とは 世界史用語78 |
著作名:
ピアソラ
2,461 views |
語族とは何か
語族とは、共通の祖語から派生した言語のグループのことで、言語学では系統樹モデルを用いて言語の起源を表現します。語族に属する言語は、偶然や言語接触の影響ではなく、祖語から受け継いだ特徴を共有しています。世界には数百もの語族が存在し、その中には単一の言語からなる孤立した語族もあります。
世界で最も話者数の多い語族は、ヨーロッパや南アジアに広く分布するインド・ヨーロッパ語族と、中国の主要言語である中国語を含むシナ・チベット語族です。インド・ヨーロッパ語族は、原始インド・ヨーロッパ語と呼ばれる祖語から発展し、ゲルマン語派、イタリック語派、インド・イラン語派、ケルト語派などの主要な下位語派に分かれています。この語族には、英語やスペイン語、ヒンディー語やウルドゥー語、ベンガル語などの世界的に普及した言語が含まれています。
アジアには、他にもオーストロネシア語族、ドラヴィダ語族、アルタイ語族、オーストロアジア語族などの大きな語族があります。オーストロネシア語族は、マダガスカルから太平洋の島々まで広がる、世界で最も広域に分布する語族です。この語族には、インドネシア語やマレー語、タガログ語やマオリ語などの言語が属しています。ドラヴィダ語族は、インド南部やスリランカに主に分布する語族で、タミル語やテルグ語、カンナダ語などの言語が含まれています。 アルタイ語族は、ユーラシア大陸の中央や北東部に分布する語族で、トルコ語やモンゴル語、日本語や朝鮮語などの言語が属しているとされていますが、その系統関係は議論の余地があります。 オーストロアジア語族は、東南アジアや南アジアに分布する語族で、ベトナム語やクメール語、ムンダ語などの言語が含まれています。
アフリカには、ニジェール・コンゴ語族、アフロ・アジア語族、ニロ・サハラ語族などの大規模な語族があります。ニジェール・コンゴ語族は、世界で最も多くの言語を含む語族で、アフリカのほとんどの地域に分布しています。この語族には、スワヒリ語やハウサ語、ヨルバ語やズールー語などの言語が属しています。アフロ・アジア語族は、アフリカと西アジアに分布する語族で、アラビア語やヘブライ語、アムハラ語やソマリ語などの言語が含まれています。 ニロ・サハラ語族は、アフリカのサハラ砂漠を中心に分布する語族で、カヌリ語やソンガイ語、マースイ語やディンカ語などの言語が含まれていますが、その内部分類は未解決の問題が多いです。
アメリカには、ウト・アステカ語族、マヤ語族、オト・マンゲ語族、トゥピ語族などの主要な語族があります。ウト・アステカ語族は、北アメリカと中央アメリカに分布する語族で、ナワトル語やコマンチェ語、ショショーニ語などの言語が属しています。 マヤ語族は、中央アメリカに分布する語族で、古代マヤ文明の言語である古典マヤ語や、現代のキチェ語やユカテコ語などの言語が含まれています。 オト・マンゲ語族は、メキシコに分布する語族で、ミシュテカ語やザポテコ語、オトミ語などの言語が属しています。 トゥピ語族は、南アメリカに分布する語族で、グアラニー語やトゥピナンバ語、カヤポ語などの言語が含まれています。
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
世界史における民族の概念とは 世界史用語77
>
インド=ヨーロッパ語族とは 世界史用語79
>
細石器とは 小型の剝片石器の制作方法とその意義 世界史用語46
>
三国時代《朝鮮》とは わかりやすい世界史用語599
>
インド=ヨーロッパ語族とは 世界史用語79
>
ドラヴィダ語族とは 世界史用語86
>
浜北人とは? 静岡で出土した新人 世界史用語36
>
最近見たテキスト
世界史における語族とは 世界史用語78
10分前以内
|
>
|
デイリーランキング
注目テキスト
世界史
- 先史時代
- 先史時代
- 西アジア・地中海世界の形成
- 古代オリエント世界
- ギリシア世界
- ヘレニズム世界
- ローマ帝国
- キリスト教の成立と発展
- アジア・アメリカの古代文明
- イラン文明
- インドの古代文明
- 東南アジアの諸文明
- 中国の古典文明(殷・周の成立から秦・漢帝国)
- 古代の南北アメリカ文明
- 東アジア世界の形成と発展
- 北方民族の活動と中国の分裂(魏晋南北朝時代)
- 東アジア文化圏の形成(隋・唐帝国と諸地域)
- 東アジア諸地域の自立化(東アジア、契丹・女真、宋の興亡)
- 内陸アジア世界の形成
- 遊牧民とオアシス民の活動
- トルコ化とイスラーム化の進展
- モンゴル民族の発展
- イスラーム世界の形成と拡大
- イスラーム帝国の成立
- イスラーム世界の発展
- インド・東南アジア・アフリカのイスラーム化
- イスラーム文明の発展
- ヨーロッパ世界の形成と変動
- 西ヨーロッパ世界の成立
- 東ヨーロッパ世界の成立
- 西ヨーロッパ中世世界の変容
- 西ヨーロッパの中世文化
- 諸地域世界の交流
- 陸と海のネットワーク
- 海の道の発展
- アジア諸地域世界の繁栄と成熟
- 東アジア・東南アジア世界の動向(明朝と諸地域)
- 清代の中国と隣接諸地域(清朝と諸地域)
- トルコ・イラン世界の展開
- ムガル帝国の興隆と衰退
- ヨーロッパの拡大と大西洋世界
- 大航海時代
- ルネサンス
- 宗教改革
- 主権国家体制の成立
- 重商主義と啓蒙専制主義
- ヨーロッパ諸国の海外進出
- 17~18世紀のヨーロッパ文化
- ヨーロッパ・アメリカの変革と国民形成
- イギリス革命
- 産業革命
- アメリカ独立革命
- フランス革命
- ウィーン体制
- ヨーロッパの再編(クリミア戦争以後の対立と再編)
- アメリカ合衆国の発展
- 19世紀欧米の文化
- 世界市場の形成とアジア諸国
- ヨーロッパ諸国の植民地化の動き
- オスマン帝国
- 清朝
- ムガル帝国
- 東南アジアの植民地化
- 東アジアの対応
- 帝国主義と世界の変容
- 帝国主義と列強の展開
- 世界分割と列強対立
- アジア諸国の改革と民族運動(辛亥革命、インド、東南アジア、西アジアにおける民族運動)
- 二つの大戦と世界
- 第一次世界大戦とロシア革命
- ヴェルサイユ体制下の欧米諸国
- アジア・アフリカ民族主義の進展
- 世界恐慌とファシズム諸国の侵略
- 第二次世界大戦
- 米ソ冷戦と第三勢力
- 東西対立の始まりとアジア諸地域の自立
- 冷戦構造と日本・ヨーロッパの復興
- 第三世界の自立と危機
- 米・ソ両大国の動揺と国際経済の危機
- 冷戦の終結と地球社会の到来
- 冷戦の解消と世界の多極化
- 社会主義世界の解体と変容
- 第三世界の多元化と地域紛争
- 現代文明
- 国際対立と国際協調
- 国際対立と国際協調
- 科学技術の発達と現代文明
- 科学技術の発展と現代文明
- これからの世界と日本
- これからの世界と日本
- その他
- その他