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周口店とは 北京原人の発見地 世界史用語22
著作名: ピアソラ
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周口店とは

周口店とは、北京市の西南部にある房山区に属する地域で、世界的に有名な古人類学の遺跡がある場所です。周口店の遺跡は、1921年にスウェーデンの地質学者アンデションが発見し、その後、中国や外国の多くの学者たちによって発掘調査が行われました。

周口店の遺跡は、主に石灰岩からなる龍骨山という丘の中にあります。龍骨山には12か所の洞窟があり、そのうち最も有名なのが北京原人遺跡と上洞遺跡です。北京原人遺跡は、中期更新世(約70万年前から20万年前)に生活していたホモ・エレクトス(直立人)の化石や石器などが発見された場所で、北京原人と呼ばれる新種の古人類が確認されました。上洞遺跡は、後期旧石器時代(約4万年前から1万年前)に生活していたホモ・サピエンス(現生人類)の化石や石器、骨器などが発見された場所で、上洞人と呼ばれる古代中国人の文化や生活を知ることができます。



周口店の遺跡は、古人類学や考古学だけでなく、古生物学や古気候学などの多くの分野に貴重な資料を提供しています。周口店では、北京原人や上洞人以外にも、約40種類以上の哺乳類や鳥類などの動物化石が発見されており、当時の自然環境や生態系を復元することができます。また、周口店では、火を使った痕跡や陶器の断片なども発見されており、古人類の文化や技術の進歩を示すことができます。

周口店の遺跡は、1987年にユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました。 周口店は、「人類進化史上最も重要な場所の一つ」と評価されており、「人類共通の財産」として保護されています。 周口店では、現在も発掘調査や研究活動が続けられており、新たな発見や知見が期待されています。

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