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万葉集「世の中は恋繁しゑやかくしあらば梅の花にもならましものを」の現代語訳と解説 |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、万葉集の第5巻に収録されている「世の中は恋繁しゑやかくしあらば梅の花にもならましものを」(八一九)の現代語訳・口語訳とその解説を記しています。この和歌は、平成の次の元号である「令和」(2019年5月1日〜)の由来となった万葉集『梅花の歌三十二首并せて序』に収録された32首のうちのひとつです。
世の中は (※1)恋繁しゑや かくしあらば 梅の花にも ならましものを
よのなかは こいしげゑや かくしあらば うめのはなにも ならましものを
世の中には恋患うことが多いことよ。こんなことならば、梅の花になりたいものです
豊後守大伴大夫(=本名未詳)作の歌です。大伴旅人主催の梅花の宴にて詠まれた32首のひとつです。梅花の宴とは文字通り梅の花を題材とした歌を詠む会で、当時太宰府の長官であった大伴旅人を中心に開催されました。そのときに詠まれた32首にはすべて梅の花が含まれています。
(※1)恋 | 男女の恋のみならずすべてのものに対する恋ととらえる解釈が支持されている |
(※2)ゑや | 「ゑや」を悲嘆を表す間投助詞とするものや、「ゑ/や」をそれぞれ助詞とする解釈などがある |
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