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古文単語「まします/坐します/座します」の意味・解説【サ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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まします/坐します/座します

このテキストでは、サ行四段活用の動詞「まします/坐します/座します」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

サ行四段活用

未然形ましまさ
連用形ましまし
終止形まします
連体形まします
已然形ましませ
命令形ましませ


意味1:自動詞

(あり/居りの尊敬語で)
いらっしゃる、おありになる

[出典]:月見 平家物語
「福原の新都にまします人々...」

[訳]:福原の新しい都にいらっしゃる人々は...


意味2:補助動詞

〜ていらっしゃる、〜でいらっしゃる

[出典]能登殿最期 平家物語
「いかに猛うましますとも...」

[訳]:いくら勇ましくていらっしゃっても...




意味3:補助動詞

(「せまします/させまします」の形で)
お〜になる、お〜なさる

[出典]:法印問答 平家物語
「一旦恨み申させまします旨、そのいはれ候。」

[訳]:一時非難を申し上げなさるのには、それだけの理由がございます。


備考

「あり/居り」の尊敬語といえば「おはします/御座します」がある。中古では「おはします/御座します」が広く用いられ、「まします」は神仏に対して用いられる程度であったが、鎌倉時代以降「まします」の使われる対象が広くなった。

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