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古文単語「やくなし/益なし」の意味・解説【形容詞ク活用】
著作名: 走るメロス
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やくなし/益なし

このテキストでは、ク活用の形容詞「やくなし/益なし」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

形容詞・ク活用

未然形やくなくやくなから
連用形やくなくやくなかり
終止形やくなし
連体形やくなきやくなかる
已然形やくなけれ
命令形やくなかれ


意味1

無益である、無駄である、効果がない

[出典]:徒然草
「誠に、少しの地をもいたづらに置かんことは、やくなき事なり。」

[訳]:本当に、少しの土地でも、空いたままにしておくことは、無益なことである。


意味2

困ったことだ、まずいことだ、感心できない

[出典]道長の豪胆 大鏡
「承らせ給へる殿ばらは、御気色変はりて、益なしと思したるに...」

[訳]:(命令を)お受けになられた殿方(道隆・道兼)は、お顔色が変わって、困ったことだとお思いになっていますが...


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