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古文単語「そむく/背く」の意味・解説【カ行四段活用/カ行下二段活用】 |
著作名:
走るメロス
25,982 views |
そむく/背く
このテキストでは、古文単語「そむく/背く」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
「そむく」には
①カ行四段活用
②カ行下二段活用
の用法がある。
①カ行四段活用
未然形 | そむか |
連用形 | そむき |
終止形 | そむく |
連体形 | そむく |
已然形 | そむけ |
命令形 | そむけ |
■意味1:自動詞
背を向ける、後ろを向く。
■意味2:自動詞
(心が)離れる、別れる。
[出典]:夢浮橋 源氏物語
「御心ざし深かりける御仲を背きたまひて、あやしき山賤の中に出家したまへること...」
[訳]:ご愛情の深かったお二方の仲を離れなさって、下賤な山里の家で出家なさったことは...
「御心ざし深かりける御仲を背きたまひて、あやしき山賤の中に出家したまへること...」
[訳]:ご愛情の深かったお二方の仲を離れなさって、下賤な山里の家で出家なさったことは...
■意味3:自動詞
反する、謀反する、反逆する、従わない。
[出典]:烽火之沙汰 平家物語
「叡慮に背く事あれば、高祖重う警めて、深う罪せられにき。」
[訳]:高祖のお気持ちに反することがあれば、高祖は厳しく戒め、はなはだしく処罰されたのです。
「叡慮に背く事あれば、高祖重う警めて、深う罪せられにき。」
[訳]:高祖のお気持ちに反することがあれば、高祖は厳しく戒め、はなはだしく処罰されたのです。
■意味4:自動詞
出家する、世を捨てる。
※この用法の場合、多くが「世をそむく」の形で用いられる。
[出典]:日野山の閑居 方丈記
「五十の春を迎へて、家を出でて、世を背けり。」
[訳]:五十歳の春を迎えて、家を出て、出家をした。
「五十の春を迎へて、家を出でて、世を背けり。」
[訳]:五十歳の春を迎えて、家を出て、出家をした。
②カ行下二段活用
未然形 | そむけ |
連用形 | そむけ |
終止形 | そむく |
連体形 | そむくる |
已然形 | そむくれ |
命令形 | そむけよ |
■意味1:他動詞
後ろや横を向かせる、遠ざける。
[出典]:箒木 源氏物語
「灯ほのかに壁にそむけ...」
[訳]:灯火はかすかにして壁の方に後ろを向かせ(て置き)...
「灯ほのかに壁にそむけ...」
[訳]:灯火はかすかにして壁の方に後ろを向かせ(て置き)...
■意味2:他動詞
離反する。
[出典]:新島守 増鏡
「督は、日に添へて人にもそむけられゆくに...」
[訳]:督(源頼家)は、日がたつにつれて人からも離反されていくが...
「督は、日に添へて人にもそむけられゆくに...」
[訳]:督(源頼家)は、日がたつにつれて人からも離反されていくが...
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