manapedia
更新日時:
古文単語「とし/疾し/迅し」の意味・解説【形容詞ク活用】
著作名: 走るメロス
38,188 views
とし/疾し

このテキストでは、ク活用の形容詞「とし/疾し/迅し」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

「とし」には
①利し/鋭し
②疾し/迅し
③敏し/聡し
の用法があるが、ここでは「②疾し/迅し」について扱う。
形容詞・ク活用

未然形とくとから
連用形とくとかり
終止形とし
連体形ときとかる
已然形とけれ
命令形とかれ


意味1

速度が速い、勢いが激しい

[出典]:二月五日 土佐日記
「船とく漕げ。日のよきに。 」

[訳]:船を速く漕げ。天気がよいので。


意味2

(時期や時間が)
早い

[出典]帰京 土佐日記
「忘れがたく、口惜しきこと多かれど、え尽くさず。とまれかうまれ、疾く破りてむ。」

[訳]:忘れることもできず、残念なことも多いが、書き尽くすことはできない。いずれにしても、(こんな日記は)早く破ってしまおう。


このテキストを評価してください。
役に立った
う~ん・・・
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。