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古文単語「とし/疾し/迅し」の意味・解説【形容詞ク活用】 |
著作名:
走るメロス
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とし/疾し
このテキストでは、ク活用の形容詞「とし/疾し/迅し」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
「とし」には
①利し/鋭し
②疾し/迅し
③敏し/聡し
の用法があるが、ここでは「②疾し/迅し」について扱う。
形容詞・ク活用
未然形 | とく | とから |
連用形 | とく | とかり |
終止形 | とし | ◯ |
連体形 | とき | とかる |
已然形 | とけれ | ◯ |
命令形 | ◯ | とかれ |
■意味1
速度が速い、勢いが激しい。
[出典]:二月五日 土佐日記
「船とく漕げ。日のよきに。 」
[訳]:船を速く漕げ。天気がよいので。
「船とく漕げ。日のよきに。 」
[訳]:船を速く漕げ。天気がよいので。
■意味2
(時期や時間が)
早い。
[出典]:帰京 土佐日記
「忘れがたく、口惜しきこと多かれど、え尽くさず。とまれかうまれ、疾く破りてむ。」
[訳]:忘れることもできず、残念なことも多いが、書き尽くすことはできない。いずれにしても、(こんな日記は)早く破ってしまおう。
「忘れがたく、口惜しきこと多かれど、え尽くさず。とまれかうまれ、疾く破りてむ。」
[訳]:忘れることもできず、残念なことも多いが、書き尽くすことはできない。いずれにしても、(こんな日記は)早く破ってしまおう。
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