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古文単語「はばかる/憚る」の意味・解説【ラ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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はばかる/憚る

このテキストでは、ラ行四段活用の動詞「はばかる/憚る」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

ラ行四段活用

未然形はばから
連用形はばかり
終止形はばかる
連体形はばかる
已然形はばかれ
命令形はばかれ


意味1:自動詞

悩む、ためらう

※この用法の場合「行きはばかる/立ちはばかる」などの形で用いられる。
[出典]:万葉集 山部赤人
「白雲もい行きはばかり時じくそ雪は降りける...」

[訳]:白雲も行くのをためらって、時期でもないのに雪が降った


意味2:自動詞

いっぱいになる、はびこる

[出典]:物怪之沙汰 平家物語
「ひと間にはばかるほどの物の面出できて、のぞきたてまつる。」

[訳]:ひと間がいっぱいになるほどの(大きな)物の怪の顔が現れて、覗き申し上げる。




意味3:他動詞

気兼ねする、遠慮する

[出典]桐壷 源氏物語
「人のそしりをもえ憚らせ給はず、世のためしにもなりぬべき御もてなしなり。 」

[訳]:周りの人が悪くいうのも気兼ねなさることもおできにならず、世間の語り草にもなるにちがいない(ほどのご寵愛の)なさりようです。


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