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古文単語「くちをし/口惜し」の意味・解説【形容詞シク活用】
著作名: 走るメロス
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「くちをし/口惜し」の意味・活用・使用例【形容詞シク活用】

このテキストでは、シク活用の形容詞「くちをし/口惜し」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。

形容詞・シク活用

未然形くちをしくくちをしから
連用形くちをしくくちをしかり
終止形くちをし
連体形くちをしきくちをしかる
已然形くちをしけれ
命令形くちをしかれ


意味1

残念だ、がっかりだ、悔しい

[出典]帰京 土佐日記
「忘れがたく、口惜しきこと多かれど、え尽くさず。」

[訳]:忘れることもできず、残念なことも多いが、書き尽くすことはできない。


意味2

つまらない、おもしろくない

[出典]数寄の楽人 発心集
「王位は口惜しきものなりけり。」

[訳]:王位というのはおもしろくないものであることよ。




意味3

情けない、遺憾である

[出典]大鏡
「わが子どもの、影だに踏むべくもあらぬこそ、くちをしけれ。」

[訳]:私の子供たちは、(四条の大納言の)影を踏むこともできない(ほど遅れをとっている)ことが、情けない


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