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古文単語「あてなり」の意味・解説【形容動詞ナリ活用】
著作名: 走るメロス
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「あてなり」の意味・活用・使用例【形容動詞ナリ活用】

このテキストでは、ナリ活用の形容動詞「あてなり」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。

形容動詞・ナリ活用

未然形あてなら
連用形あてなりあてに
終止形あてなり
連体形あてなる
已然形あてなれ
命令形(あてなれ)


意味1

身分が高い、高貴である、家柄がよい

[出典]かぐや姫の成長 竹取物語
「世界の男、あてなるもいやしきも、いかでこのかぐや姫を、得てしがな、見てしがなと...」

[訳]:世の中の男たちは、身分が上の者も下の者も、どうにかしてかぐや姫を手に入れたい、結婚したいと...


意味2

上品である、気品がある

[出典]若紫・北山の垣間見 源氏物語
「四十余ばかりにて、いと白うあてにやせたれど、面つきふくらかに...」

[訳]:四十歳過ぎぐらいで、とても(色が)白く上品でやせていますが、顔つきはふっくらとしていて...




備考

同じ「高貴である/家柄がよい」を意味する「やむごとなし」との違いは、「やむごとなし」は最上級の高貴さ/家柄の高さを表すのに対して、「あてなり」が一般的な高貴さ/家柄の高さを表す。例えば源氏物語では、光源氏に対して「やむごとなし」は用いるが、「あてなり」は用いない。

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