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広瀬淡窓『桂林荘雑詠諸生に示す・その二(休道他郷多苦辛)』現代語訳・書き下し文と解説 |
著作名:
走るメロス
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広瀬淡窓『桂林荘雑詠諸生に示す』
ここでは広瀬淡窓が詠んだ『桂林荘雑詠諸生に示す』の中の2首目である『休道』の書き下し文、現代語訳(口語訳)とその解説を行っています。
広瀬淡窓は、現在の大分県日田市に私塾「桂林荘」(のちの咸宜園)を開き、全国から集まった塾生の面倒をみていました。「桂林荘雑詠」はここでみていく「休道」を含めて4つのパートからなる句ですが、これらはそこの塾生たちに示したものです。
白文(原文)
左から右に読んでください
休 道 他 郷 多 苦 辛
同 袍 有 友 自 相 親
柴 扉 暁 出 霜 如 雪
君 汲 川 流 我 拾 薪
書き下し文
道(い)ふを休めよ 他郷苦辛多しと
同袍友あり 自(おのずか)ら相親しむ
柴扉(さいひ)暁に出づれば 霜雪の如し
君は川流を汲め 我は薪(たきぎ)を拾はん
現代語訳(口語訳)
言うのはやめなさい、他郷での勉学は苦しく辛いことが多いと。
ここには一枚の綿入れの着物を貸しあう仲間がいて、おのずと仲良くなるのだから。
明け方に粗末な扉から(外に)出てみると、霜が雪のように(真っ白に)降りている。
君は水を汲んできなさい、私は薪を拾ってこよう。
形式
この漢詩は七つに並んだ漢字が四つの行からなる、七言絶句というスタイルをとっています。次の三文字が韻を踏んでいます。(押韻という)
・「辛(シン)」
・「親(シン)」
・「薪(シン)」
単語解説
他郷 | 故郷を離れた土地 |
同袍 | 親しい学友のことを指す |
柴扉 | 柴で作った粗末な扉のこと |
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