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蜻蛉日記原文全集「七月十よ日にもなりぬれば」 |
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著作名:
古典愛好家
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蜻蛉日記
七月十よ日にもなりぬれば
七月十よ日にもなりぬれば、世の人のさわぐままに、盆のこと、年ごろは政所(まどころ)にものしつるも、はなれやしぬらんと、あはれ、亡き人もかなしうおぼすらんかし、しばし心みて、ここに斎もせんかし、と思ひつづくるに、涙のみたりくらすに、例のごと調(てう)じて文そひてあり。
「亡き人をこそおぼし忘れざりけれと、をしからでかなしき物になん」
と書きてものし けり。
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