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ノルマン人の活動(ノルマンディー公国、ノヴゴロド国、ノルマン朝など) 受験対策問題 40
著作名: レキシントン
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ノルマン人の活動で押さえておきたいポイント

※赤字部分が問題に出そうな部分です。赤色の暗記シートなどで隠して見てください。

第2次民族大移動

・ゲルマン民族の大移動が終わったあと、9世紀から11世紀にかけておこったのが第2次民族大移動である。この中心がマジャール人ノルマン人であった。マジャール人はハンガリー人の祖で、ノルマン人は北方系ゲルマン人のことである。

・北方系ゲルマン人は、スカンディナヴィア半島やユトランド半島を原住地とし、ノルマン人(北方の人の意)やヴァイキング(入江の人の意)など称されたが、各地域によって以下のように呼び名が変わった。

ノール人ノルウェーを原住地としたノルマン人。
デーン人デンマークを原住地としたノルマン人。
スウェード人スウェーデンを原住地とした。ルーシとも呼ばれる。


ノヴゴロド国

・スラヴ人地域に侵入したノルマン人を「船の漕ぎ手」という意味のルーシと呼び、彼らは首長リューリクに率いられ、862年にノヴゴロド国を建国した。ノヴゴロド国はロシア建国のはじまりであるとされ、ルーシはロシアの名前の由来となった。9世紀になるとノヴゴロドは南下し、キエフ公国を建国した。キエフ公国は次第にスラヴ化し、ビザンツ文化を受容した。11世紀後半にモンゴル帝国軍を率いたバトゥに滅ぼされた。

ノルマンディー公国

・8世紀後半からフランス北部を略奪したノルマン人は、フランス王を長きにわたって苦しめた。苦慮の末、フランス王はノルマン人の首領ロロ911年にノルマンディー公に封じ領地を与え、セーヌ川河口にノルマンディー公国が建国された。

・ノルマンディー公国では、次第にフランス貴族と通婚し、ノルマン(ヴァイキング)的要素が失われていった。また、相続に関わる長子以外の次男三男の騎士が増え、新しい領地が必要となった。こうしたノルマンの騎士は、イスラーム・ビザンツ・神聖ローマ帝国が次々と介入し政情不安定だった南イタリアに傭兵として出かけた。こうした背景から南イタリアではノルマン人が一大勢力となり、ロベール=ギスカールが11世紀後半にイタリア半島南部を、その弟ルッジェーロがイスラームの支配下にあったシチリア島を制圧した。ルッジェーロの死後、ルッジェーロ1世が2つの領土を継承し、1130年南イタリアとシチリア島を合わせた両シチリア王国が成立した。

ノルマン朝

七王国が覇権を争っていたイギリスでは、デーン人の侵入に刺激され、ウェセックス王エグバートにより一時的に統一された。しかし、その統一も長く続かず、デーン人は次第に定着を目的とした侵入を行うようになっていく。9世紀後半のウェセックス王アルフレッド大王は、デーン人と協定を結び、独立を守ることに成功した。

・10世紀後半になると、デンマーク王国を主体としたデーン人の組織的な侵入が再開された。1016年デンマーク王子クヌートがイングランドを征服し、デーン朝をひらいた。クヌートは王としてデンマーク・ノルウェー・イングランド・スウェーデン・スコットランドの一部を支配し、北海の大部分を支配した。

・クヌートの死後、デーン朝は崩壊し、イングランドにはアングロ=サクソンのウェセックス朝が復活した。ノルマンディー公国で育ったウェセックス朝のエドワード懺悔王は、ノルマンディー出身の貴族を重用し、ウェセックス朝貴族と度々対立した。エドワード懺悔王の死後、その義弟ハロルド伯が王を称し、イングランドに侵入したノルウェー王の軍隊を撃退した。

・イングランド国内が混乱する中、エドワード懺悔王の縁戚で、王から後継者を託された北フランスのノルマンディー公ウィリアムは、イングランド南岸に上陸し、ハロルドの軍をヘースティングズの戦いで破り、ウィリアム1世として即位、ノルマン朝をひらいた。この一連の征服活動をノルマン=コンクェストという。これ以降、ノルマン朝の国王は、イングランドの国王であり、フランス王の家臣のノルマンディー公も兼ねたため、その後のイギリス・フランスの関係が複雑な問題になっていった。

デンマーク・ノルウェー・スウェーデン

・デンマーク王国とノルウェー王国は、それぞれ11世紀前半にクヌート王によって統一された。またスウェーデン王国は10世紀頃スカンディナヴィア半島東部に建国された。

・ノルマン人は9世紀にアイスランドを発見し、13世紀後半にノルウェーに併合した。またフィンランドはスウェーデンの支配下におかれ、グリーンランドにも植民した。

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