|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
枕草子 原文全集「中納言殿まゐり給ひて」 |
著作名:
古典愛好家
4,127 views |
中納言殿まゐり給ひて
中納言殿まゐり給ひて、御扇たてまつらせ給ふに、
「隆家こそいみじき骨は得て侍れ。それを張らせてまゐらせむとするに、おぼろけの紙は、え張るまじければ、もとめ侍るなり」
と申し給ふ。
「いかやうにかある」
と問ひ聞こえさせ給へば、
「すべていみじう侍り。『さらにまだ見ぬ骨のさまなり』となむ人々申す。まことにかばかりのは見えざりつ。」
と、言たかくのたまへば、
「さては扇のにはあらで、海月(くらげ)のななり」
と聞こゆれば、
「これは隆家が言にしてむ」
とて、笑ひ給ふ。かやうのことこそは、かたはらいたきことのうちに入れつべけれど、
「ひとつな落としそ」
といへば、いかがはせむ。
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
枕草子 原文全集「御方々、君達、上人など」
>
枕草子 原文全集「雨のうちはへ降るころ」
>
枕草子 原文全集「返る年の二月廿余日」
>
枕草子 原文全集「つねよりことにきこゆるもの/絵にかきおとりする物/冬は」
>
平家物語原文全集「鹿谷 2」
>
枕草子 原文全集「人ばへするもの」
>
枕草子 原文全集「宮仕人の里なども」
>
最近見たテキスト
枕草子 原文全集「中納言殿まゐり給ひて」
10分前以内
|
>
|
デイリーランキング