更新日時:
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化学基礎 pHの求め方~応用~ |
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著作名:
藤山不二雄
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今回のテキストでは、pHを求める問題の中でも少しステップアップしたものを一緒に解いてみましょう。より簡単な問題の解説はこちらで行っています。
次の(1)~(5)の水溶液のpHを小数点第一位まで求めよ。
ただしlog₂=0.30、log₃=0.48とする。
ただしlog₂=0.30、log₃=0.48とする。
水素イオン濃度[H⁺]=酸の価数×酸のモル濃度×酸の電離度
を使用してpHを求めたいところですが、電離度が与えられていないので異なった方法で計算をしなければなりません。logの値が与えられていることから
pH=−log₁₀H⁺ …①
の公式を使いましょう。
塩酸は次のように電離しています。
HCl→H⁺+CL⁻
塩酸1molがあればH⁺も1mol存在していることになりますね。
つまり水素イオン濃度
[H⁺]=0.01mol/l
です。①より
pH=−log₁₀⁻²=2.0
が答えです。
次第にやっかいになってきました。
硫酸はもともと10mlですが、90mlの水と合わさって100mlの水溶液となっています。
10mlのものが100mlになっているので、10倍に薄められています。このとき、molも変化します。薄められた分、molは反比例して減ります。つまり100mlの水溶液における硫酸は
0.25÷10=0.025mol/l
となります。
硫酸を水溶液で薄めるとどのように電離するでしょうか。
H₂SO₄→2H⁺+SO₄²⁻
硫酸1molに対して2molの水素イオンが、つまり0.025molの硫酸に対して0.05molの水素イオンができることがわかります。以上のことから、
水素イオン濃度:H⁺=5.0×10⁻²
なので、
pH=−log₁₀5.0×10⁻²
あとは数学Ⅱの計算です。
題意よりlog₂=0.30なのでこれを代入し
pH=1.3
いろんな解法で解くことができますので、自分の引き出しを多くしておくことが大切です。
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