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『石走る垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも』現代語訳と単語の意味・品詞分解 |
著作名:
走るメロス
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『石走る垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも』現代語訳と解説
このテキストでは、万葉集に収録されている歌「石走る垂水(たるみ)の上のさわらびの萌(も)え出(い)づる春になりにけるかも」のわかりやすい現代語訳とその解説、品詞分解を記しています。
万葉集とは
万葉集は、奈良時代末期に成立したとみられる日本に現存する最古の和歌集です。平成の次の元号である「令和」(2019年5月1日〜)の由来となった『梅花の歌三十二首并せて序』をはじめ、天皇や貴族、役人や農民など様々な身分の人々が詠んだ4500以上の歌が収録されています。
原文
石走る垂水(たるみ)の上のさわらびの萌(も)え出(い)づる春になりにけるかも
ひらがなでの読み方
いはばしる たるみのうへの さわらびの もえいづるはるに なりにけるかも
現代語訳(口語訳)
岩の上を激しく流れる滝のほとりでは、さわらびが芽を出す春になったことだなぁ。
単語
石走る | 水がしぶきを上げて、岩の上を激しく流れる様子 |
垂水の上 | 滝のほとり |
さわらび | 芽がでたばかりのわらび |
品詞分解
※名詞は省略しています。
石走る | ラ行四段活用「いはばしる」の連体形。枕詞とする説も |
垂水 | ー |
の | 格助詞 |
上 | ー |
の | 格助詞 |
さわらび | ー |
の | 格助詞 |
萌え出づる | ダ行下二段活用「もえいづ」の連体形 |
春 | ー |
に | 格助詞 |
なり | ラ行四段活用「なる」の連用形 |
に | 完了の助動詞「ぬ」の連用形 |
ける | 詠嘆の助動詞「けり」の連体形 |
かも | 詠嘆の終助詞 |
著者情報:走るメロスはこんな人
学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。
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