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李白『春夜洛城聞笛』(春夜洛城に笛を聞く)書き下し文・わかりやすい現代語訳(口語訳)と文法解説
著作名: 走るメロス
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はじめに

ここでは、中国の詩人李白が詠んだ漢詩、「春夜洛城聞笛」(春夜(※1)洛城に笛を聞く)の原文(白文)、書き下し文、現代語訳・口語訳とその解説を記しています。

白文(原文)

※左から右に読んでください

誰 家 玉 笛 暗 飛 声
散 入 春 風 満 洛 城
此 夜 曲 中 聞 折 柳
何 人 不 起 故 園 情

書き下し文

誰 家 玉 笛 (※2)暗 飛 声
誰が家の玉笛ぞ 暗に声を飛ばす
たがいえのぎょくてきぞ あんにこえをとばす

散 入 春 風 満 洛 城
散じて春風に入りて 洛城に満つ
さんじてしゅんぷうにいりてらくじょうにみつ

此 夜 曲 中 聞 (※3)折 柳
此の夜 曲中 折柳を聞く
このよ きょくちゅう せつりゅうをきく

何 人 不 起 (※4)故 園 情
何人か故園の情を起こさざらん
なんぴとかこえんのじょうをおこさざらん

(※別解釈:
何人か起こさざらん 故園の情を
なんぴとかおこさざらん こえんのじょうを)


現代語訳

誰が家の玉笛ぞ 暗に声を飛ばす
誰の家で吹く笛の音だろうか。どこからともなく笛の音色が飛ぶように聞こえてくる。

散じて春風に入りて 洛城に満つ
(その音は)春の風にのって、洛陽の町いっぱいに広がっている。

此の夜 曲中 折柳を聞く
この夜、耳にした曲の中に「折楊柳」があった。

何人か故園の情を起こさざらん
(この曲を耳にして)いったい誰が故郷を懐かしむ気持ちを起こさずにいられようか。(いや、故郷を懐かしむ気持ちを起こすだろう。)

単語

(※1)洛城洛陽の街のこと
(※2)暗どこからともなく
(※3)折柳別れの時に歌われる折楊柳の曲
(※4)故園情「故園」は故郷を指し、故園情で「故郷を思う心」となる


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