新規登録 ログイン

8_80 読み解き / 論説・評論文

2012年 センター試験 現代文 第1問の問2

著者名: 春樹
Text_level_1
マイリストに追加
2012年 センター試験 現代文 第1問の問2

「ある個体と関係をもつほかの個体たちもやはり当の個体の環境を構成する要件となる」とあるが、それはどういうことか。その説明として最も適当なものを、次の選択肢の中から1つ選びなさい


選択肢

①ある個体にとって、種の保存を担う子孫のような存在に加え、配偶者をめぐって競い合う他の個体もまた環境の一部となること。

②ある個体にとって、食物をめぐる争いの相手に加え、協調して生活をしていく異種の個体もまた環境の一部となること。

③ある個体にとって、空腹や疲労のような生理的現象に加え、生息圏に生い茂るさまざまな植物などもまた環境の一部となること。

④ある個体にとって、気象のような自然現象に加え、食行動などの場面で交わる他の個体もまた環境の一部となること。

⑤ある個体にとって、自らの生命維持に必要な自然の空間に加え、他の個体と暮らすための空間などもまた環境の一部となること。

選択肢をくまなく読む

この問題について考えてみましょう。
まず、選択肢の問題を1つずつみていきます。
すべての文章が、「~環境の一部となること」で終わっているので、「何が環境の一部となるのか」を考えていきます。
①は配偶者を争う相手
②は協調して生活をする異種の相手
③は植物
④は食べるという行動をするときに交わる相手
⑤は空間

傍線部の前後を読む

続いて、傍線Aの前後の文章を読んでいきます。
すると傍線Aのすぐ後ろに次のような文章があります。
「A-までもないし、さらには当の個体自信の諸条件-例えば空腹や疲労の程度、性的欲求、運動や感覚の能力など-も~要件に加わってくる。」

仮にこの部分をA´としましょう

つまり、「Aということは言うまでもないし、さらにA´ということも要件に入ってくるよ-」と言っているわけですね。
このことからAの内容とA´の内容がかぶることは考えられません。
A´の内容が書かれているのは③ですので、③はここで解答レースからはずれることになります。

残ったのは①、②、④、⑤ですが、ここでもう1度、先程まとめたものを出してみます。

①配偶者を争う相手
②協調して生活をする異種の相手
④食べるという行動をするときに交わる相手
⑤空間

①、②、④は環境の一部となるものが「なにかしらの相手」である一方で、⑤は環境の一部となるものが「空間」になっています。
「空間」=「環境」と、はやとちりをする人がいるかもしれませんが、ここでは環境と同じ意味のものを選べと言っているわけではないことに注意です。
多数決の原理でいけば①、②、④の中に正解があるのかなと考えます。


さらに続けて、Aの前文を読んでみましょう。
Aのすぐ上に、「その場合」とありますが、これがどのような場合なのかを考えます。答えは前文に書いてあります。
その場合とは、「競合関係のなかで、自己自身の存在を求めて行動する場合」ですね。
今までのことを要約して傍線Aを書き換えると、次のようになります。
競合関係のなかで、自己自身の存在を求めて行動する場合、(前に言及した)Aは言うまでもないし、さらにはA´ということも言えるよね


このことから、Aの内容については傍線Aより前の文章に書いてあることがわかります。
第一段落に、いろいろな営みが生命維持のためになされているけれど、「栄養を摂取する食行動が、環境との協会における生命維持のもっとも基本的な営為である」と書いてありますね。
生命を維持するためにはいろんな営みがあるけれど、栄養を摂取する食行動が何よりも大事だと、これが大前提だと言っているのです。
つまりこれがAの部分と一致している設問が答えということになります。


残った設問文と今までのことを照らし合わせてみます。

①ある個体にとって、種の保存を担う子孫のような存在に加え、配偶者をめぐって競い合う他の個体もまた環境の一部となること。

②ある個体にとって、食物をめぐる争いの相手に加え、協調して生活をしていく異種の個体もまた環境の一部となること。

④ある個体にとって、気象のような自然現象に加え、食行動などの場面で交わる他の個体もまた環境の一部となること。

①と②は、配偶者をめぐっての相手、協調して生活をしていく相手について言及していますが、そういう次元の話ではなく、生きていく上でもっと必要なこと、すなわち食行動について言及しているのは④だけなので、これが正解と考えられます。


あくまでもアプローチのひとつの考え方ですので、このようにして問題を解く人もいるんだなと思って頂けたらと思います。
Related_title


Keyword_title

Reference_title
読売新聞 2012年 センター試験 

この科目でよく読まれている関連書籍

このテキストを評価してください。

※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。

 

テキストの詳細
 閲覧数 7,633 pt 
 役に立った数 3 pt 
 う〜ん数 1 pt 
 マイリスト数 0 pt 

知りたいことを検索!

まとめ
このテキストのまとめは存在しません。