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17_80 中世の社会・文化と東アジア / 南北朝時代・室町時代

【南北朝の統一と室町幕府の発展、勘合貿易、琉球・蝦夷ヶ島の発展】 受験日本史まとめ 30

著者名: Cogito
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南北朝の統一と室町幕府の発展

長期間に続いた動乱も、足利尊氏の孫である足利義満が将軍職につくと、次第に終息していきました。全国の武士も室町幕府の派遣する守護の指揮下に組み込まれ、北朝と対立していた南朝も次第に抵抗する力を失い、1392年(明徳3年)に足利義満の呼びかけに応じた南朝の後亀山天皇(在位1383~92)は京都に戻り、北朝の後小松天皇(在位1382~1412)に譲位する形で南北朝の合一が実現しました。この時、和平の条件として両統が交互に天皇位につくと約束されましたが、室町幕府はその後南朝の皇族を次々に出家させ、皇統を絶ちました。南朝側の子孫や遺臣はこれに恨みを持ち、後の応仁の乱ころまで反乱をつづけました。

足利義満は、1378年(永和4年)に京都の室町に花の御所という新邸を作り、このことから室町幕府という名称が生まれました。室町幕府は、侍所の充実とともに、朝廷の管轄する検非違使庁から京都の警察権や民事・刑事裁判権などを取り上げていきました。1393年(明徳4年)には、市中商人への課税権を確立し、検非違使の職務を吸収し、名実ともに京都支配をはじめました。また、全国的にも段銭を賦課する権限や外交権など、朝廷が保持していた機能を管轄下に置き、全国的な統一政権となっていきます。

室町幕府の発展とともに将軍の権威も高まり、足利義満は将軍として初めて太政大臣となり、摂家以下の貴族も従えるようになりました。足利義満の妻日野氏は天皇の名目上の母の准母となり、子の足利義嗣は親王と同等の格式を許されるなど、足利義満は天皇・上皇を超える権威を誇り、明との交渉では日本国王の名称を使いました。

室町幕府の機構も足利義満の時代に整い、将軍を補佐する管領には足利一門の有力守護である斯波氏・細川氏・畠山氏が交替で任命され、三管領と呼ばれました。管領は侍所・政所・問注所を統括し、将軍の命令を全国の守護に伝えました。侍所は警察権や裁判権を持ち、長官(所司)は山名・赤松・京極・一色の4氏から任じられました。これを四職といいます。政所は実務官僚として奉行人が所属し、財政や事務を担当しました。奉行人は飯尾・松田・斎藤・清氏ら将軍直臣の家々が任じられました。評定衆や引付衆は、奉行人の活動が広がるにつれ名目的な存在になっていきました。軍事面では、奉公衆という直轄軍は編成され、将軍の警護にあたりました。室町幕府は奉公衆を将軍直轄地や御料所の代官に任命し、低率の年貢を納めさせる以外は彼らの取り分としました。この直轄地への代官の任命は、後世の江戸幕府にも継承されます。

こうした強大な軍事力を背景に、室町幕府は各地の有力守護を統制していきます。1390年(明徳元年)に美濃・尾張・伊勢三国の守護土岐康行を討伐し、土岐氏を美濃1国に押し込め、翌年には山陰の山名氏を討ちました。足利義満は、山名氏の内紛を利用し山名氏清を明徳の乱で、1399年(応永6年)には、周防の大内義弘を応永の乱で滅ぼしました。

幕府の財政は貨幣経済の浸透により、銭貨の徴収によりまかなわれました。守護・地頭には様々な税が課せられ、京都の高利貸しだった土倉や酒屋には倉役・酒屋役が、関所では関銭・津領が課せられました。また、幕府の保護あで金融活動を行っていた禅宗の寺院にも課税されました。日明貿易もはじまり、これらは莫大な利益を生んだため、室町幕府の重要な財源となっていきました。内裏造営や皇位継承儀式の際には、全国的に段銭や棟別銭が課税されました。

室町幕府は地方機関として、鎌倉府・探題を置きました。鎌倉府は、足利義詮の弟基氏を鎌倉公方にして開かせたもので、関東8カ国と伊豆・甲斐を加えた10カ国を支配させました。鎌倉公方は足利基氏の子孫が世襲し、その補佐として関東管領が置かれ、上杉氏が任じられました。鎌倉府は第2の幕府としてしばしば室町幕府と衝突しました。その他に、九州探題(鎮西探題)・奥州探題・羽州探題が置かれましたが、奥州・羽州探題は1392年(明徳3年)に鎌倉府の管轄となり、大崎氏と最上氏が名称のみ世襲するようになりました。九州探題は、では今川貞世が九州の武士を指揮し後醍醐天皇の皇子懐良親王の勢力と戦い、南朝の西征府を壊滅させますが、足利義満は今川貞世の影響力の増大を警戒し、九州探題の任を解きました。その後九州探題は渋川氏が世襲しましたがこれも名目的な存在となっていきました。
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『日本史用語集』 山川出版社
『詳説日本史』 山川出版社

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