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17_80 原始・古代の社会・文化と東アジア / 平安時代

【院政と平氏の台頭、保元・平治の乱、平安末期の文化】 受験日本史まとめ 20

著者名: Cogito
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後三条天皇と院政の開始

藤原頼通の娘には皇子が誕生しなかったため、摂政・関白を外戚としない後三条天皇(在位1068~1072)が即位しました。後三条天皇は、大江匡房などの学識に優れた人物を次々に登用し、摂関家に政治介入をさせず、様々な改革を行いました。

同時期、荘園の増加により、公領が圧迫されていることを認識した天皇は、902年(延喜2年)に醍醐天皇によりはじまった荘園整理令を徹底し、1069年(延久元年)に厳しい内容の延久の荘園整理令を出しました。

荘園の整理年表
784(延暦3)王臣・寺家・諸司の山林兼併禁止
806(大同1)勅旨田や王臣家・寺家・百姓の山川を収公
902(延喜2)上記の田宅・山川薮沢の占取買収禁止
984(永観2)延喜2年以後の新立荘園停止
987(永延1)王臣家の荘園・田地設置禁止
1045(寛徳2)前任国司任期中以後の新立荘園停止
1055(天喜3)寛徳2年以後の新立荘園停止
1069(延久1)寛徳2年以後の新立荘園と国務を妨げる荘園停止
1075(承保2)寛徳2年以後の新立荘園停止
1078(永暦2)寛徳2年以後の新立荘園停止
1091(寛治5)源義家への荘園寄進禁止
1092(寛治6)源義家設立に荘園停止
1099(康和1)寛徳2年以後の新立荘園停止
1156(保元1)記録所設置、前年(久寿2年)以後の新立荘園停止


後三条天皇は、中央に記録荘園券契所(記録所)を設け、徹底的な審査を行いました。年代の新しい荘園や書類不備の荘園を停止させ、これは摂関家の荘園も例外ではありませんでした。後三条天皇は荘園整理令だけでなく、天皇家の経済を確立するために力を尽くし、また国家公定の宣旨枡を定め、はかりの基準を作りました。

後三条天皇は皇位を息子に譲って、白河天皇(在位1072~86)が即位し、院庁を設置しましたが、病気のため亡くなりました。後三条天皇の死後、その意志を受け継いだ白河天皇は、弟の輔仁親王への皇位継承を嫌って幼少の堀河天皇(在位1086~1107)へ譲位したあと上皇として院庁を開き、天皇を後見しながら政治の実権を握る院政を行うようになりました。

上皇は、荘園整理の断行を支持する国司たちを取り込み、院の御所に北面の武士や武者所を組織し、源義家や平正盛ら源平の武士団を側近として重用しました。院庁の職員は院司と呼ばれ、朝廷の官職がそれほど高くないものや諸国の国司など様々な者が務めました。

堀河天皇の死後、上皇は孫の鳥羽天皇を即位させ本格的に院政を開始します。院政は白河上皇(院政1086~1129)のあとも、鳥羽上皇(院政1129~1156)・後白河上皇(院政1158~1192)の三代100年余り続き、法や慣習を超越し、上皇が権力を握り、上皇の命令である院宣や院庁からの文書である院庁下文などが朝廷の政治に大きな影響を与えるようになりました。

院政期の社会

白河上皇は出家して法皇となり、様々な大寺院や仏像・堂塔を作り、法会を行いました。国王の氏寺と称された法勝寺は、京の東の白河に建立され、上皇の権威の象徴となりました。その後も、堀河天皇が造立した尊勝寺など「勝」の文字が付けられた6寺は六勝寺と呼ばれ、院の仏法による支配の象徴となっていきます。

この他にも離宮などが京の各地に作られ、その費用調達の必要性から受領の奉仕が求められ、その他にも売官や売位がひろく行われるようになっていきました。上皇の周りには裕福な受領や乳母一族など、院近臣という人々が集まり、上皇の影響力により豊かな国の国司などに任命されました。

この時代、新しい制度として知行国の制度がはじまりました。この制度は、上級貴族を知行国主に任命し一国を支配させ、その国から収益を取得させたのち経済的な奉仕を求めるというものでした。また、院自身が国の収益を握る院分国の制度もはじまりました。

こうした制度がはじまったことにより、公領は院や知行国主・国司の私領のようになり、それらは院政の経済的基盤となっていきました。また大量の荘園が院に寄進されるようになり、鳥羽上皇の時代には不輸・不入の権が警察権の排除まで拡大し、荘園の独立性が一層高まりました。

大寺院も収入の基盤を荘園に求めたことから、地方の寺院を勢力下に置き、下級の僧侶を僧兵として組織しました。中でも南都と言われた興福寺、北嶺と言われた延暦寺は非常に強大な力を持つようになりました。
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『詳説日本史』 山川出版社
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