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十八史略『髀肉皆消・髀肉之嘆(備既被遣邀袁術〜)』現代語訳・書き下し文と解説

著者名: 走るメロス
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十八史略『髀肉皆消・髀肉之嘆』

ここでは十八史略の中の一節『髀肉皆消』(備既被遣邀袁術〜)の書き下し文、現代語訳(口語訳)とその解説を行っています。
原文(白文)

備既被遣邀袁術。
因之徐州、起兵討操。
操撃之。
備先奔冀州、領兵至汝南。
自汝南奔荊州、帰劉表。

嘗於表坐起至厠。
慨然流涕。
表怪問之。
備曰、
「常時身不離鞍、髀肉皆消。
不復騎、髀裏肉生。
日月如流、老将至、功業不建。
是以悲耳。」


書き下し文

備既に遣(や)られて袁術(えんじゅ)を邀(むか)ふ。
因りて徐州に之(ゆ)き、兵を起こし操を討つ。
操之を撃(う)つ。
備先づ冀州(きしゅう)に奔(はし)り、兵を領(おさ)め汝南に至る。
汝南より荊州(けいしゅう)に奔りて、劉表に帰す。

嘗て表の坐に於いて起ちて厠(かわや)に至る。
還りて慨然(がいぜん)として流涕(りゅうてい)す。
表怪(あや)しみて之を問ふ。
備曰はく、
「常時身鞍を離れず、髀肉(ひにく)皆消ゆ。
今復(ま)た騎(の)らず、髀裏に肉生ず。
日月流るるがごとく、老いの将(まさ)に至らんとするに、功業建たず。
是を以て悲しむのみ」と。


現代語訳(口語訳)

劉備は派遣されて袁術を待ち伏せしました。
そこで徐州に行き、兵をおこして曹操を討とうとしたのです。
(しかし)曹操はこれ(劉備)を迎撃しました。
(敗れた)劉備はまず冀州へと奔走し、兵を率いて汝南へと移動しました。
汝南から荊州へと奔走し、劉表のもとに身を寄せたのです。

(劉備は)以前、劉表と座っていたときに立ち上がってお手洗いに行きました。
(劉備は)戻ってきて嘆きながら涙を流していました。
劉表はいぶかしく思いわけを尋ねました。
劉備が答えます。
「(戦場にいた私は)常に馬の鞍から離れずにいたので、太もものぜい肉が(引き締まって)みな消えていました。
(しかし)いまは二度と乗ることがないので、太ももの裏にぜい肉がついているのです。
月日が流れていくかのように、老いもせまってきているのに、(私は)何の功績もあげていません。
これを理由に悲しんでいるのです。」と。


単語・文法解説

慨然憤り嘆く様子
不復騎「不復○○」で「再び○○することはない」と訳す
老将至「将」は再読文字。「将A」で「まさに〜(せんと)す」と読み、「今にも〜している」と訳す


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『教科書 高等学校 古典B 漢文編』 三省堂
鎌田正、米山寅太郎 著 2011 『新漢語林 第二版』大修館書店

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