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白居易『長恨歌』書き下し文・現代語訳と解説 その2

著者名: 走るメロス
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白居易『長恨歌』

ここでは白居易の詠んだ『長恨歌』の書き下し文、現代語訳とその解説を行っています。今回はその2回目です。長いので全文を12段に区切り、その都度書き下し文と現代語訳、解説を記しています。

前回のテキスト
「漢皇重色思傾国〜」書き下し文・現代語訳と解説

原文(白文)

九重城闕煙塵生
千乗万騎西南行
翠華揺揺行復止
西出都門百余里
六軍不発無奈何
宛転蛾眉馬前死
花鈿委地無人収
翠翹金雀玉搔頭
君王掩面救不得
迴看血涙相和流

書き下し文

九重(きゅうちょう)の城闕(じょうけつ)煙塵生じ
千乗万騎西南に行く
翠華(すいか)揺揺として行きて復(ま)た止まり
西のかた都門を出ずること百余里
六軍発せず奈何(いかん)ともする無く
宛転たる蛾眉(がび)馬前に死す
花鈿(かでん)地に委して人の収むる無し
翠翹(すいぎょう)金雀(きんじゃく)玉搔頭(ぎょくそうとう)
君王面を掩(おほ)ひて救ひ得ず
迴(かえ)り看て血涙相和して流る

現代語訳(口語訳)

宮殿の城門には煙塵が生じ、
千台の戦車と万の騎兵たちは(落ち延びて)西南に向かっていきます。
皇帝の旗はゆらゆらと揺れ、進んではまた立ち止まります。
都の門を出て西に進むこと百余里のところで、
全軍が動こうとせずに、(皇帝は)どうしようもなく、
美しい眉をした美女(楊貴妃)は、馬の前で死んでしまいました。
額につけた装飾品は地に落ちて、誰も拾う者はいません。
カワセミの羽の髪飾りも、孔雀の形をした黄金のかんざしも、玉で作られたかんざしも(地に落ちたままです)。
皇帝は顔を覆うばかりで救うこともできず、
振り返って見ては、(皇帝は)血と涙を一緒になって流していました。

単語解説

翠華皇帝の旗
蛾眉蛾の触角のようになめらかな弧を描いた眉のことで、転じて美女を意味する
花鈿眉の間(額)にほどこす化粧。または化粧のかわりに額に付ける装飾品
翠翹カワセミのはねの髪飾り


押韻

「生と行」、「止、里、死」、「収、頭、流」がそれぞれ韻を踏んでいます。

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・白居易『長恨歌』書き下し文・現代語訳と解説 その2

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『教科書 高等学校 古典B 漢文編』 三省堂
鎌田正、米山寅太郎 著 2011 『新漢語林 第二版』大修館書店

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