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平家物語原文全集「俊寛沙汰・鵜川軍 1」

著者名: 古典愛好家
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平家物語

俊寛沙汰・鵜川軍

この法勝寺の執行と申すは、京極の源大納言雅俊の卿の孫、木寺の法印寛雅には子なりけり。祖父大納言、させる弓矢をとる家にはあらねども、あまりに腹悪しき人にて、三条坊門京極の宿所の前をば、人をもやすく通さず、常は中門にたたずみ、歯を食ひしばり怒ってぞおはしける。かかる人の孫なればにや、この俊寛も僧なれども、心も猛(たけ)く奢れる人にて、由なき謀反にもくみけるにこそ。新大納言成親卿は、多田蔵人行綱をよびて、

「御辺をば、一方の大将に頼むなり。この事しおほせつるものならば、国をも庄をも所望によるべし。まづ弓袋の料に」


とて、白布五十端送られたり。

つづき

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・平家物語原文全集「俊寛沙汰・鵜川軍 1」

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梶原正昭,山下宏明 1991年「新日本古典文学大系 44 平家物語 上」岩波書店

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