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蜻蛉日記原文全集「かくて人にくからぬさまにて」

著者名: 古典愛好家
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蜻蛉日記

かくて人にくからぬさまにて

かくて人にくからぬさまにて、十といひて一つ二つの年はあまりにけり。されど、あけくれ世中の、人のやうならぬを嘆きつつ、つきせず過ぐすなりけり。それもことわり、身のあるやうは、夜とても人の見えおこたる時は、人すくなに心ぼそう、いまはひとりをたのむたのもし人は、この十余年のほど県(あがた)ありきにのみあり、たまさかに京なるほども四五條のほどなりければ、われは左近の馬場を片岸にしたれば、いとはるかなり。かかるところも、もとよりつくろひかかはる人もなければ、いとあしくのみなりゆく。これをつれなく出で入りするは、ことに心ぼそう思ふらんなど、ふかうおもひよらぬなめりなど、千種に思ひみだる。ことしげしといふは何か、この荒れたる宿のよもぎよりも繁げなりと思ひながむるに、八月ばかりになりにけり。 



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・蜻蛉日記原文全集「かくて人にくからぬさまにて」

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長谷川 政春,伊藤 博,今西 裕一郎,吉岡 曠 1989年「新日本古典文学大系 土佐日記 蜻蛉日記 紫式部日記 更級日記」岩波書店
The University of Virginia Library Electronic Text Center and the University of Pittsburgh East Asian Library http://etext.lib.virginia.edu/japanese/

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