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枕草子 原文全集「ある女房の/びんなき所にて/まとこにや、やがては下る」

著者名: 古典愛好家
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ある女房の

ある女房の、遠江(とをたあふみ)の子なる人を語らひてあるが、おなじ宮人をなむ、しのびて語らふとききて、うらみければ、

「親などもかけて誓はせ給へ。いみじきそらごとなり。夢にだに見ず」


となむいふは、いかがいふべき、といひしに、
  
誓へきみ遠江の神かけて むげに浜名の橋みざりきや


びんなき所にて

びんなき所にて、人にものをいひける、胸のいみじう走りけるを、

「などかくある」


といひける人に、

逢坂は胸のみつねに走井の 見つくる人やあらむと思へば


まとこにや、やがては下る

「まとこにや、やがては下る」


といひたる人に、
  
思ひだにかからぬ山のさせも草 誰かいぶきのさとはつげしぞ


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・枕草子 原文全集「ある女房の/びんなき所にて/まとこにや、やがては下る」

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渡辺実 1991年「新日本古典文学大系 枕草子・方丈記」岩波書店
松尾聰,永井和子 1989年「完訳 日本の古典 枕草子」小学館
萩谷朴 1977年「新潮日本古典集成 枕草子 下」 新潮社

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