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枕草子 原文全集「滝は/河は」

著者名: 古典愛好家
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滝は

滝は音なしの滝。布留(ふる)の滝は、法皇の御覧じにおはしましけむこそめでたけれ。

那智(なち)の滝は、熊野にありと聞くがあはれなり。

とどろきの滝は、いかにかしがましく、おそろしからむ。


河は

河は飛鳥川、淵瀬も定めなく、いかならむとあはれなり。

大井河。音無川。水無瀬川。


みみと川、またもなにごとを、さくじり聞きけむと、をかし。

たまほし川。細谷川。五貫川(いつぬきがわ)、沢田川などは、催馬楽(さいばら)などの思はするなるべし。

名取川、いかなる名を取りたるならむと聞かまほし。

吉野河。天の河原、「たなばたつ女に宿からむ」と業平が詠みたるもをかし。



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・枕草子 原文全集「滝は/河は」

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松尾聰,永井和子 1989年「完訳 日本の古典 枕草子」小学館
渡辺実 1991年「新日本古典文学大系 枕草子・方丈記」岩波書店
萩谷朴 1977年「新潮日本古典集成 枕草子 上」 新潮社

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