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枕草子 原文全集「よき家の中門あけて」

著者名: 古典愛好家
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よき家の中門あけて

よき家の中門あけて、檳榔毛(びろうげ)の車しろくきよげなるに、蘇枋(すはう)の下簾(したすだれ)、にほひいときよらにて、榻(しぢ)にうち掛けたるこそめでたけれ。

五位六位などの、下襲(したがさね)の裾はさみて、笏のいとしろきに、扇うちおきなどしてとかくいきたがひ、また、装束し、壺胡(つぼやなぐひ)負ひたる随身の出入りしたる、いとつきづきし。

厨女(くりやめ)のきよげなるがさし出て、

「なにがし殿の人やさぶらふ」


など言ふもをかし。
                  
                  
               
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・枕草子 原文全集「よき家の中門あけて」

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渡辺実 1991年「新日本古典文学大系 枕草子・方丈記」岩波書店
松尾聰,永井和子 1989年「完訳 日本の古典 枕草子」小学館
萩谷朴 1977年「新潮日本古典集成 枕草子 上」 新潮社

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