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『望廬山瀑布(廬山の瀑布を望む)』書き下し文・現代語訳と文法解説(押韻、形式など)

著者名: 走るメロス
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はじめに

ここでは、中国の詩人李白の詠んだ漢詩、『望廬山瀑布(廬山の瀑布を望む)』の原文(白文)、書き下し文と現代語訳・口語訳と解説をしています。

廬山とは中国江西省にある山で、漢文によく登場します。写真をみてイメージしてみてください。

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原文(白文)

左から右に読んでください。

日 照 香 炉 生 紫 煙
遥 看 瀑 布 挂 前 川
飛 流 直 下 三 千 尺
疑 是 銀 河 落 九 天

書き下し文

日 照 香 炉 生 紫 煙
日は香炉を照らし紫煙生ず
ひはこうろをてらししえんをしょうず

遥 看 瀑 布 挂 前 川
遥かに看る瀑布の前川に挂くるを
はるかにみるばくふのぜんせんにかくるを

※次のように表記される場合もある。

遥 看 瀑 布 挂 長 川
遥かに看る瀑布の長川に挂くるを
はるかにみるばくふのちょうせんにかくるを


飛 流 直 下 三 千 尺
飛流直下三千尺
ひりゅうちょっかさんぜんじゃく

疑 是 銀 河 落 九 天
疑ふらくは是れ銀河の九天より落つるかと
うたがふらくはこれぎんがのきゅうてんよりおつるかと

現代語訳

日は(※2)香炉を照らし(※3)紫煙生ず
日の光が香炉峰を照らし(山全体に)紫色の煙(もや)がたちこめている。

遥かに看る(※4)瀑布の前川に挂くるを
はるか遠くには滝が前方にある川に掛かって流れ落ちているのが見える。

※次のように表記される場合もある。

遥かに看る瀑布の長川に挂くるを
はるか遠くには滝が長い川を掛けたかのように流れ落ちているのが見える。


(※5)飛流直下(※6)三千尺
(滝の水の)飛ぶように(早い)流れはまっすぐ下へ三千尺落ちている。

疑ふらくは是れ(※7)銀河(※8)九天より落つるかと
これ(水)が天の川の最も高いところから落ちてきたのではないかと思うほどだ。

文法解説

形式:七言絶句

4つの句からなる詩を絶句(ぜっく)といい、8つの句からなる詩を律詩(りっし)といいます。例えばこの詩では、「日照香炉生紫煙」を1句と考えます。この詩は4つの句からなるので、絶句です。

また、絶句のうち1つの句が5文字からなるものを五言絶句(ごごんぜっく)といい、1つの句が7字からなるもの七言絶句(しちごんぜっく)といいます。

以上から、この句は「七言絶句」となります。

押韻:煙・川・天

押韻(おういん)とは、漢詩を読んだ時に一定のリズムが出るように、同じ響きの言葉を句の最後に置くことです。この詩では、

煙(En)、川(Sen)、天(Ten)

が該当します。カッコの中は日本語の音読みです。だいたいが日本語の音読みで判別することができますが、本来は、作者が生きた時代の発音で韻を踏んでいるかどうかを確認します。よって日本語の音読みだけでは判別ができない押韻も存在します。

押韻にはルールがあります。七言絶句では、原則として第1句、第2句、第4句に同じ響きの言葉が置かれます。

対句

なし。

単語

廬山中国江西省にある山。漢詩によく登場する中国の世界遺産
(※2)香炉香炉峰。白居易の漢詩枕草子にも登場する
(※3)紫煙もや。写真を参照してもらいたい
(※4)瀑布
(※5)飛流飛ぶような滝の流れ
(※6)三千尺1尺30cmであるが、ここではそれほど長いという例えで三千尺を使っているだけで、数値に特別な意味はない
(※7)銀河天の川
(※8)九天天の最も高いところ

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『教科書 高等学校 国語総合 古典編』 東京書籍
鎌田正、米山寅太郎 著 2011 『新漢語林 第二版』大修館書店
『教科書 国語総合 古典編』 東京書籍
『教科書 精選国語総合』 東京書籍

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