新規登録 ログイン

1_80 古典:読み解き / 古文:文章の訳/読み解き

『玉の緒よ絶えねば絶えねながらへば 忍ぶることの弱りもぞする』の現代語訳と解説

著者名: 走るメロス
Text_level_1
マイリストに追加
はじめに

このテキストでは、新古今和歌集で詠まれている「玉の緒よ絶えねば絶えねながらへば 忍ぶることの弱りもぞする」という歌について説明していきます。

原文

玉の緒よ絶えねば絶えねながらへば 忍ぶることの弱りもぞする

現代語訳

私の命よ、絶えるなら絶えてしまってくれ。このまま長く生きていれば、心に秘めた恋がばれてしまいそうだから。

解説

この歌は、後白河法皇の娘であった式子内親王(しょくしないしんのう)が詠んだものです。この句は、「忍ぶる恋」というテーマで詠まれたものだといわれています。今で言うと「人には知られていない秘密の恋」といったところでしょうか。

「玉の緒」とは、魂と体とをつなぐヒモのことを表し、「このヒモが切れるなら切れてしまってもいい」、つまり「死んでしまってもいい」となかなか強烈な句で始まっています。ではなぜ死んでしまってもよいと式子内親王は思われたのか、その理由は句の続きに書いてあります。

「ながらう」とは「長く生きる」と訳しています。「忍ぶ」には「気づかれないようにする」と「我慢する」という意味があります。この歌が恋の歌ということを考えると、気づかれないようにしていた恋と、その恋心を人に伝えるのを我慢しなければならないという気持ちがこめられた言葉でしょう。(というのも、式子内親王は生涯独身でいなければならない身分だったために、恋をかなえることはおろか、人に伝えることができなかったのです。)

そして恋心を抑えなければならないのですが、長く生きれば生きるほど、その意志が弱ってしまいそう・・・だから命が絶えてしまってもかまわないと歌っているわけですね。

この歌は、小倉百人一首にも編纂されています。

Related_title
もっと見る 


Keyword_title

Reference_title
佐竹昭広、前田金五郎、大野晋 編1990 『岩波古語辞典 補訂版』 岩波書店
『教科書ガイド 中学国語3 伝え合う言葉』日本教育システム
『教科書 伝え合う言葉 中学国語3』 教育出版

この科目でよく読まれている関連書籍

このテキストを評価してください。

※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。

 

テキストの詳細
 閲覧数 9,289 pt 
 役に立った数 8 pt 
 う〜ん数 2 pt 
 マイリスト数 0 pt 

知りたいことを検索!

まとめ
このテキストのまとめは存在しません。