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23_80 化学:物質の変化と平衡 / 化学:化学反応と熱・光

熱化学方程式の解き方~化学反応式との違い~

著者名: 藤山不二雄
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はじめに

化学反応において反応式があったのと同じように、反応熱を表す 熱化学方程式というものも存在します。
化学反応式とは似て非なるものですので、その違いについて説明しましょう。
熱化学方程式

黒鉛1molを燃焼させると、394kjの熱が発生します。このとき熱化学方程式を書きなさい


上記のような問題を一緒にみてみましょう。答えから先に書きます。
化学反応式であればC+O2→CO2と書いていましたが、熱化学方程式では次のようになります。

C(黒鉛)+O2(気)=CO2+394kj
違い1「→」ではなく「=」を使う

化学反応式では「→」を用いていたところを、「=」で表します。
熱化学方程式ですので、「=」を使うと覚えましょう。
違い2 それぞれの物質の状態を化学式の後ろに()で書く

※例えばC(黒鉛)やO2(気)といった具合です。気=気体ですね。

同じ物質であっても、その状態(個体、液体、気体)によって1molが持つエネルギーが変わってきます。ですので熱化学方程式では、その状態を示す必要があるのです。
違い3 反応熱は、右辺の最後に書く

反応熱はキロジュール(kj)/molで表すことができましたね。
発熱の場合は「+」で、吸熱の場合は「-」で表します。


続けてもう1問、一緒に解いてみましょう。

黒鉛が燃焼して一酸化炭素ができるとき、その熱化学方程式を書きなさい。生成される熱は111kjとする


まずは、黒鉛を燃焼させて一酸化炭素ができるという化学反応式を書いてみましょう。
2C+O2→2COとなりますね。
これを鑑みて、問題に与えられた条件で熱化学方程式を作ってみましょう。

C(黒鉛)+1/2・O2(気)=CO+111kj

あれ?なにかおかしくありませんか?
そう、それが4つめの違いです。
違い4 熱化学方程式の係数には分数が使える

化学反応式においては、係数が分数であることは皆無でした。
しかし熱化学方程式においては、基準となる物質の係数は必ず1にしなければなりません。今回でいうと、基準となるものは一酸化炭素ですね。
なぜかと言いますと、キロジュールの単位を見てもらえばわかりますが、どんな反応熱もkj/mol、すなわち1molあたり何キロジュールなのかと表さなければなりません。つまりこの問題は、「1molの一酸化炭素を生成するには」という前提で解かなければいけないんですね。

最後に

以上みてきたように、化学反応式と熱化学方程式とでは大きく4つの違いがあります。化学反応式を理解してから熱化学方程式に取り組むようにしなければ、ごちゃまぜになって混乱してしまうと思いますので、まずは化学反応式を、慣れてきたら熱化学方程式に取り組むようにしていきましょう。
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『チャート式 新化学Ⅰ』数研出版
『教科書 化学Ⅰ』 東京書籍

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