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1_80 古典:読み解き / 古文:文章の訳/読み解き

『熟田津に船乗りせしむと月待てば 潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな』現代語訳と解説

著者名: 走るメロス
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はじめに

このテキストでは、万葉集で詠まれている「熟田津に 船乗りせしむと 月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな」という歌について説明していきます。

原文

熟田津に 船乗りせしむと 月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな

現代語訳

熟田津で船で出発しようと待っている。月が出てきたので潮の流れもでてきた。さぁ、漕ぎ出そう。


解説

この歌は、額田王(ぬかたのおおきみ)によって詠まれた歌です。(一説には斉名天皇が詠んだのではないかという説もあります。)額田王は王とついていますが女性です。熟田津(にきたつ)とは地名のことです。正確にどこなのかはわかっていませんが、愛媛県の道後温泉あたりなのではないかと言われています。この歌が詠まれたときの情景を説明しておきましょう。

この歌が詠まれたのは、白村江の戦いと呼ばれる戦いの時期です。この戦いは朝鮮半島で当時勢力を持っていた国々の争いです。高句麗百済新羅任那の4カ国がありました。日本は任那を通して朝鮮半島で一定の力をもっていたのですが、この戦いのために日本からわざわざ出兵をしました。熟田津でちょっと旅の疲れをいやして、「さぁ出発だ!」というときに詠まれたのがこの歌です。


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『教科書 伝え合う言葉 中学国語3』 教育出版
佐竹昭広、前田金五郎、大野晋 編1990 『岩波古語辞典 補訂版』 岩波書店
『教科書ガイド 中学国語3 伝え合う言葉』日本教育システム

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