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18_80 アジア諸地域世界の繁栄と成熟 / 東アジア・東南アジア世界の動向(明朝と諸地域)

「江浙熟すれば天下足る」、「湖広熟すれば天下足る」の違い

著者名: エンリケ航海王子
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「江浙熟すれば天下足る」、「湖広熟すれば天下足る」とは、主に中国の稲作生産地の変遷を表した言葉です。

この2つの言葉が表す内容や時代背景は大きく異なります。

「江浙熟すれば天下足る」

「江浙熟すれば天下足る」というのは、宋の中期の時代に、占城稲という強い稲がベトナムから中国にもたらされ、稲作が発展したことを指す言葉です。

場所は長江下流域が中心で、江蘇と浙江の略で江浙と言われます。また、蘇州と湖州の地域でもあるので、「蘇湖熟すれば天下足る」という呼び方もあります。

「湖広熟すれば天下足る」

一方、「湖広熟すれば天下足る」というのは、明や清の時代に入ってからつくられた言葉です。明朝時代以降、綿織物や絹織物の原料として商品作物の栽培が行われるようになります。

この状況を受けて、それまで稲作の中心地だった長江下流域の江浙地域で、 綿花や桑の栽培が盛んになっていきました。

そのため、稲作の中心地が長江下流域の浙江地域から長江中流域湖広に移っていきます。

湖広というのは、湖北省と湖南省を合わせた総称のことです。

この違いを、以下に表にしてみます。

言葉時代地域流域
「江浙熟すれば天下足る」江浙(江蘇・浙江)または蘇湖(蘇州・湖州)長江下流域
「湖広熟すれば天下足る」明・清湖広(湖北・湖南)長江中流域

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『詳説世界史研究』 山川出版社
『世界史B 用語集』 山川出版社

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