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読むことをあきらめない

著者名: キョウ
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読解力があれば、と言うけれど。
ではどうやってそれを鍛えればいいか。
そう思ってる内は変わりません。方法論で足踏みをしてしまうから。
かといって、よく言われる「本を読む」にしてもそれだけに時間を掛けてもいられないのが現代社会。
ならどうするか。

読解力とは分かる能力です。
ということは、分かるために助けになることを学べば良いのです。
改めてですが、読解とは、

何言っているのか分かればそりゃ分かる

それだけです。例えば、

「学校は駅から見てどの方角にありますか?」と問われ、「北です」と答えるとしましょう。

ここでは学校のある場所はもちろんですが、それよりも「東西南北」が分からなければいけません。それが分からないとあっちだとかそっちだとか指示代名詞でまかなうことになります。

しかしそうなってくると「なんだ、知識がないとダメってことか。ならやっぱり本読んだりするのか。俺or私は普段そうしないからダメだわ」となるかもしれません。それは違います。

大事なのは知っていることよりも知ろうとする姿勢なのです。


国語の問題文を思い出して下さい。
『○○ちゃんはこの時どう思ったでしょうか?』
そんなのは当人じゃないのだから知りません。だけれど、その時○○ちゃんはどう思ったのだろうか?
問われている文章の前後を読んでみて、それを知ろうとすること。想像すること。
ドラマでも映画でもアニメでも構いません。感動したり共感したりしたことはありますか?
あるのならば、それは何言ってるか分かるからこそ感動したり共感したりするのです。それと同じです。

「ああ、こいつはこの状況だしこう思うだろ普通」

これです。どう思ってるだなんて誰も事前に知りはしません。きっとこうだろうと想像し知ろうとするから気持ちをすり合わせることが出来るのです。
これは別の言葉では気づかいや思いやりとも言います。

そして、これは普段誰でもやっていることなのです。

それを意識して積極的にやること。なんでこう思ったんだろうか。いやいや、あの場面ならそうは思わないだろう。
特別なことは何もありません。
悲しそうな顔をしているとあれば悲しいのでしょう。嬉しそうな仕草をしていたのなら嬉しいのでしょう。
それを感じて下さい。
そうすれば問題として何か訊かれても、「えっ?それはこうですよね?」と答えがすんなり出るはずです。それが合っていればそれでいいのです。でももしそれが模範回答と違っていたら?
それはそれでいいのです。テストとしては良くないかもしれませんが、人として自分が思い感じたことがあるのならばそれは間違いではありません。ただ、得点を稼ぐ時は「ありきたりだけれど読み取れたこと」を書くことも必要です。この段階に来ると、問題を出した人の気持ちを知ろうとすればいいのです。きっとこう答えさせたいんだな、とまで想像出来れば文章問題恐るるに足りません。

ちなみに、最初の方の方角の話ですが、東西南北がよく分からなかったり上手く説明出来なかったらこう答えてもいいのです。
「地図で見て上の方」
とか。相手が理解出来ればいいことが言えれば相手が知ろうとしているのならば分かってくれます。

理解する、というのは知識に照らし合わせて整合性が取れているなと自身の中で確認することを言います。これに関しては知見を広める必要があります。

分かる、というのは想像し推し量って自分なりに納得のいく答えを見つけることです。

分かるためには知識もあるにこしたことはないでしょうが、やはり大事なのは分かろうとする姿勢です。大事な人の気持ちや思いなら汲み取ろうとするでしょう。
その考え方を他にも向ければいいのですよ。
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・読むことをあきらめない

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長尾真『「わかる」とは何か』岩波書店、2009年

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