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21_80 青年期と自己の形成 / 青年期の意義・課題

青年期とは

著者名: John Smith
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青年期とは


人間誰しも通過する青年期という期間があります。

人は人生の周期であるライフサイクルの中で、幾つかの特徴的な期間を過ごします。

アメリカの発達心理学者エリクソンによれば、ライフサイクルは次の8つの段階に分かれるとされています。

乳児期

幼児期

幼児期初期

学童期

青年期

成人期初期

成人期後期

老年期


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(エリクソン)

この分類から、青年期は、子供から大人へ変わる非常に重要な期間であることがわかります。

重要な期間であると同時に、青年期は不安定でさまざまな課題を抱える時期でもあります。
エリクソンは青年期をモラトリアム期間ととらえ、ドイツの心理学者レヴィンは、マージナルマン(境界人)と定義しました。

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(レヴィン)

モラトリアムとは猶予期間、つまり、大人が負うべき義務や責任を一定期間猶予され、試行錯誤できる時期だということです。一方のマージナルマンは、青年が子供の集団としても、大人の集団としても所属したくないという思いが現れ、境界人として不安定な時期であることを説明したものです。


青年期の発達課題

このように、人生における大切な時期である一方、同時に不安定な時期でもある青年期は、様々な発達課題があります。

アメリカの教育学者ハヴィガーストは、青年期における発達課題を以下のように定義しました。

・同年齢の男女両性との洗練された新しい関係
・自己の身体構造を理解し、男性(女性)としての役割を理解
・両親や他の大人からの情緒的独立
・経済的独立に関する自信の確立
・職業の選択および準備
・結婚と家庭生活の準備
・市民的資質に必要な知的技能と観念を発達させる(法律、政治機構、経済学、地理学、人間性、あるいは社会制度などの知識、民主主義の問題を処理するために必要な原語と合理的思考の発達)
・社会的に責任ある行動を求め、かつ成し遂げること
・行動の指針としての価値や理論の体系の学習、適切な科学的世界像と調和した良心的価値の確立(実現しうる価値体系をつくる。自己の世界観をもち、他人と調和しつつ自分の価値体系を守る。)


この他に、先ほどのエリクソンは、青年期の発達課題をアイデンティティ(自我同一性)の確立としました。

アイデンティティとは、人生における自分の「核」となる自我のことです。

アイデンティティの確立には、自分自身の特徴を把握し、自分自身で生きているという内面的な側面(個性化)と、社会の一員として他者と強調し生きる社会的な側面(社会化)の2つが必要です。この2つをうまく調和させ、精神的・心理的に自立することが青年期の大きな課題なのです。

自我の目覚め

青年期は、男女ともに性的な身体の特徴が現れる第2次性徴と、自分自身の自我の目覚めという心理的変化が現れます。

身体の変化は男らしさ、女らしさの根源になり、自我の目覚めは親から自立し、自分自身の判断で行動しようとする現象です。

例えば、親や教師などに反抗する、既存の権力に反感を覚えるなどの第2反抗期があります。

これら、青年期における自我の目覚めを、フランスの思想家ルソーは著書『エミール』の中で、第二の誕生と表現しました。

第二の誕生により人間は自分自身の人生に目覚め、同時に傷つきやすい心の動揺の時期を迎えます。

この青年期に、劣等感、孤独感、不安感やさまざまな悩みを抱えながら、それらを克服する過程の中で、優れた人間性を育んでいきます。


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教科書 『現代社会』 三省堂

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