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古文単語「やる/遣る」の意味・解説【ラ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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やる/遣る

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「やる」には
①遣る
②破る
③やる(尊敬の助動詞)
などの用法があるが、ここでは「①遣る」を扱う。
ラ行四段活用

未然形やら
連用形やり
終止形やる
連体形やる
已然形やれ
命令形やれ


意味1:他動詞

(人を)
行かせる、派遣する

[出典]成方の笛 十訓抄
「『千石に買はむ。』とありけるを、売らざりければ、たばかりて使ひをやりて...」

[訳]:(俊綱が)「千石で買おう。」といったのですが、(成方は笛を)売らなかったので、(俊綱は)たくらんで使いの者を(成方のもとに)行かせて...


意味2:他動詞

(物を)
送る、贈る、与える

[出典]初冠 伊勢物語
「男の、着たりける狩衣の裾を切りて、歌を書きてやる。」

[訳]:男は、着ていた狩衣の裾を切って、(それに)歌を書いて(姉妹に)贈る


意味3:他動詞

憂さ晴らしをする、気を晴らす

[出典]:万葉集
「夜光る玉といふとも酒飲みて心をやるにあに及かめやも」

[訳]:夜に光る玉(宝石)といっても、酒を飲んで憂さ晴らしをすることにどうして勝るだろうか、いや勝らない


意味4:他動詞

(水を)流れていくようにする
(車を)先へ進める

[出典]阿蘇の史 今昔物語
「夜ふけて家に帰りけるに、東の中の御門より出でて車に乗りて、大宮下りにやらせて行きけるに...」

[訳]:夜がふけてから家に帰ったときに、東の中の門から出発して牛車に乗り、大宮大路を南に下って先へ進めさせて行ったのだが...


意味5:他動詞

逃がす

意味6:補助動詞

遠くまで〜する、はるかに〜する

[出典]東下り 伊勢物語
「その河のほとりにむれゐて、思ひやればかぎりなく遠くも来にけるかなと、わびあへるに...」

[訳]:その川のほとりで群がり座って、(都へと)はるかに思いをはせと果てしなく遠くまできたものだなあと、(皆で)一緒に気弱になっているところ...


意味7:補助動詞

すっかり〜する、最後まで〜(をやり)きる

※この用法の場合、後ろに打消の語を伴う場合が多い。
[出典]:桐壷 源氏物語
「言ひもやらず、むせかへり給ふほどに...」

[訳]:(桐壷の母君は)最後まで言いきることができず、むせび泣いていらっしゃるうちに...


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