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古文単語「とりつく/取り付く」の意味・解説【カ行四段活用/カ行下二段活用】
著作名: 走るメロス
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とりつく/取り付く

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「とりつく」には
①カ行四段活用
②カ行下二段活用
の用法がある。

①カ行四段活用

未然形とりつか
連用形とりつき
終止形とりつく
連体形とりつく
已然形とりつけ
命令形とりつけ


意味1:自動詞

すがりつく、しがみつく、取りすがる

[出典]木曾最期 平家物語
「馬の鼻を並べて駆けんとしたまへば、今井四郎、馬より飛び降り、主の馬の口に取りついて申しけるは...」

[訳]:(木曾殿が今井四郎の乗った馬と自分の)馬の鼻先を並べて駆けようとなさったので、今井四郎は、馬から飛び降り、主君(木曾殿)の馬の口に取りすがって申したことには...

※「とりつい」は「とりつく」の連用形「とりつき」のイ音便。


意味2:自動詞

(霊や物怪などが)
乗り移る

[出典]:楚王の夢 栄花物語
「いたう日頃弱らせたまへるに、御物の怪のとりつき奉りにければ...」

[訳]:とても最近衰弱していらっしゃるのに、物の怪が乗り移り申し上げてしまったので...


意味3:自動詞

とりかかる、着手する

意味4:自動詞

手がかりを得る

②カ行下二段活用

未然形とりつけ
連用形とりつけ
終止形とりつく
連体形とりつくる
已然形とりつくれ
命令形とりつけよ


意味1:他動詞

作り付ける、取り付ける

[出典]:宇治拾遺物語
「うるはしく取り付けて、肩脱ぎて...」

[訳]:きちんと(衣服を)作り付けて、肩脱ぎになって...


意味2:他動詞

(霊などを)
乗り移らせる、寄り付かせる

[出典]:祝詞 出雲国造神賀詞
「己命を和魂を八咫の鏡にとりつけて...」

[訳]:ご自身の柔和な魂を八咫の鏡に乗り移らせて...


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